千葉県母親大会で
「農民連との出合い」語る
千葉県農民連女性部 横田 純子さん
関連/日本母親大会 in 新潟に集まりましょう
千葉県農民連女性部の横田純子さんが、千葉県の母親大会で「農民運と出合って思ったこと」について発言しました。その一部を紹介します。
声をあげれば“流れ”変えられる!
「TPP反対」の農民連を知って
2010年秋に、当時の菅首相が突然、TPPへの参加を言い出しました。何かしなければと思っていた時、昨年2月に千葉県農民連の総会に誘われました。そこで、農民連はきっぱりとTPP反対の方針であることを知り、運動に参加したいと思いました。
原発事故直後は野菜をつぶした
直後の3月11日、東日本大震災が発生し、わが家も停電になり不安な一夜を過ごしました。後から知ったことですが、その夜、福島第一原発はすでにメルトダウンが始まっていたのです。
船橋農産物供給センターにホウレン草を出荷し始めた矢先でした。千葉県でも一部で出荷停止になりましたが、私の住む山武市では、行政がホウレン草を検査しませんでした。県の担当者に、「自分の野菜を検体に出すから検査してくれないか」と言っても、「自前の検査体制がなく、よそにお願いしてやってもらっている現状だからできない」と言われました。「自分が不安なものをほかの人に食べてもらうことなどできない」と悩みました。目には黒く見えないけど、「黒い雨」が降ってきていると思いながら、合羽をきて収穫していましたが、耐えきれず注文をキャンセルし、残ったホウレン草はそのままトラクターでつぶしました。
福島の農家の死無駄にしないで
3月24日に、有機農法で野菜作りをしていた福島県須賀川市の樽川久志さんが自殺したというニュースが報じられました。私は樽川さんの死を無駄にしてはいけないと思いました。東電への損害賠償請求運動が始まりました。農民連は4月26日、ホウレン草を持ち、牛を連れて東京電力本店に抗議し、損賠賠償を求めた行動はテレビのニュースでも報道され、樽川さんの奥さん、美津代さんも遺影を持って参加していました。今年2月に開かれた全国の農民連女性部総会で本人にお会いしましたが、美津代さんは「父ちゃんは以前から原水爆禁止・核兵器廃絶の活動に参加していて、放射能に敏感だった。父ちゃんは抗議して死んだんだと思う」とおっしゃっていました。
「一点共闘」の広がりを確信に
以前は、「いくら署名を集めてもデモ行進しても変わらないのでは」と内心思っていました。しかし実際にやってみて、やらなければもっと悪い方向に進んでいくし、風向きがかわってくると思うようになりました。それを実感したのは、今年4月25日の「STOP TPP! 1万人キャンドル集会」でした。全国のJAからの参加者とシュプレヒコールをかけあい、「一点共闘」のひろがりを実感しました。いまは確信をもって運動に参加しています。いまこそ声をあげなければならないし、声をあげれば流れは変えられます!
農民連は「ものをつくってこそ農民」をスローガンにしています。今後も生産・販売に励みます。また、農業体験などの交流活動を通じ、消費者のみなさんといっそうの連帯を深めていきたいと思います。
日本母親大会 in 新潟に集まりましょう |
▼と き 8月25日(土)・分科会(12時30分〜午後5時)、26日(日)・全体会(午前10時〜午後3時)
▼ところ 新潟市朱鷺メッセほか
▼記念講演 ジャーナリストの斉藤貴男さん「格差と貧困のない社会を―3・11以後、私たちはどう生きるのか」
▼分科会 「TPPと私たちの生活」、「新潟平野を守る―信濃川大河津分水をめぐる人々の力」(現地見学)など34テーマ |
農村のお母さん交流会もあります。ぜひ参加を |
▼と き 8月25日午後6時から
▼ところ 新潟市・菱風荘(大会会場からバスの送迎あり)
▼参加費 1万円
▼申し込み先 農民連本部 TEL 03(3590)6759 または各県連まで |
(新聞「農民」2012.7.30付)
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