“原発ノー”17万の叫びさようなら原発10万人集会
声をあげ広げ続けよう!「日本に原発はいらない!」――。東京・代々木公園で猛暑のなか、「10万人集会」が開かれ、放射能汚染に苦しむ福島をはじめ、全国から目標を大きく超える17万人が集い、「再稼働やめよ」「子どもたちを守れ」の声を響かせました。農民連もバスをチャーターするなど全国から駆けつけました。主催は、「さようなら原発一千万人署名市民の会」。
サッカー場に設けられた第1ステージでは、集会呼びかけ人が次々登壇して訴えると、大きな拍手と声援がわき起こりました。(別項) 野外音楽堂の第2ステージでは、ライブとトークが交互に行われました。 音楽評論家の湯川れい子さんが、「原爆と原発は双子のようなもの。いつかは爆発する。地震が多い日本に、こんなにたくさん原発があるのはおかしい」と述べ、精神科医の香山リカさんは、「福島の事故から1年余なのに、再稼働してしまった。原発を維持・推進しようとする人たちは心の病気にかかっており、簡単には治りそうにないが、声をあげ続けなければならない」と語りました。 大漁旗が壇上に並ぶなか、岩手県宮古市から重茂(おもえ)漁業協同組合のみなさんが「美しい三陸沖を放射能から守るために反対運動を展開してきた。関東以北の肉、野菜、魚が放射能に汚染され、生産者は苦しんでいる。原発はなくすべきだ」と訴えました。
脱原発をめざす首長会議からは、川上元(はじめ)・静岡県湖西市長、保坂展人・東京都世田谷区長、上原公子・元東京都国立市長が登壇し、「脱原発の首長をみなさんの手で増やしてください」と呼びかけました。 サブステージではロックのライブが行われ、ツイッターなどインターネットを通して反原発を訴え、青年や市民に大きな反響を呼び起こしているジャーナリストの津田大介さんや、女優の松田美由紀さんも登場。「これからも長いたたかいになると思いますが、みなさん、粘り強く声をあげ続けましょう」と力強く訴えると、汗をぬぐいながら熱心に聞き入っていた青年や家族連れが、大歓声で応えていました。
全国の農民連も多数参加、デモ集会には、全国の農民連も多数参加しました。「山口はいま、燃えていますよ! 原発再稼働も許せないし、岩国基地へのオスプレイ配備といい、TPP交渉への参加といい、言いたいことがいっぱいありますから。カンパを訴えたらみんなが協力してくれて、この集会に私たちを送ってくれたんです」と、山口農民連の世良えみ子さん。
近畿ブロックは「子どもたちの未来を守れ! 大飯原発再稼働やめよ!」と大書きした横断幕を持って、デモ行進。「この横断幕は、6月20日の大飯原発前での抗議行動でも使いました。なにしろ大飯原発は関西電力のものですから、われわれ近畿ブロックも黙ってはいられないと思って、東京までやってきました」と、元気にシュプレヒコールしていました。
政府に突きつけたいルポライターの鎌田慧(さとし)さん政府に780万人分の署名を提出した翌日、野田首相は大飯原発の再稼働を決定した。国民の声を踏みにじる政府にノーを。
沈黙でいるのは野蛮ミュージシャンの坂本龍一さん42年前に代々木公園で安保闘争に参加した。きょうも多くの市民が参加して声をあげている。感無量だ。福島の原発事故の後に沈黙していることは野蛮なことだ。
福島から学ばぬ議員経済評論家の内橋克人さん次々に再稼働計画が目白押しだ。新しい原発神話が大手を振ってまかり通っている。声をあげ続けなければならない。福島から学ばない国会議員を再び国会に送ってはならない。
この運動は必ず勝つ作家の大江健三郎さん原発の再稼働が始まって落ち込んだ。私たちは侮辱のなかで生きなければならないのか。再稼働の目的を打ち倒さなければならない。私たちの運動は必ず勝つ。
私たちは主張続ける作家の落合恵子さんたたかうことを誇りにしよう。私たちが守るのは命。きょうここに参加し、各地で集まっているのが国民だ。私たちは主張し続ける。
未来のためがんばる作家の澤地久枝さん未来のためにがんばらなければならない。命が大切にされ、この国に生まれてよかったと思える国にしたい。
相手が聞かなくとも作家の瀬戸内寂聴さんいまの自由は、過去にたたかってきたからこそある。政治にもっとものを言い、相手が聞かなくても言い続けよう。
(新聞「農民」2012.7.30付)
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[2012年7月]
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