旬の味
芒種(ぼうしゅ)を迎えたので、さっそく大豆のタネまきをした。この地域では、早生品種を芒種ころに播(ま)くとできが良いことが分かってきて、栽培がおもしろくなってきている▼タネまきは手押しの播種(はしゅ)機を使っているが、深さの調整をしていたらボルトが折れて、ネジ先が残ったままになってしまった。いつも取引している地元の資材店に相談すると、近所の鉄工所で取りのぞけると教えてもらった▼鉄工所を訪ねると、すぐに対応してもらい、折れにくい丈夫なボルトをつけてもらった。ご主人のていねいで親切な仕事ぶりに感心した。そもそもボルトが折れたことは、“ものを大切に扱え”というメッセージだろうと、まず自分を振り返った。そして、鉄工所を紹介してくれた資材店の存在もありがたいと思った▼世の中が大型量販店とネット通販ばかりになってしまったら、播種機はなおらなかったかもしれない。町の商店や工場が持っている価値は、人のつながりとセットなのだ。このつながりこそ宝だと思った。 (綿)
(新聞「農民」2012.6.18付)
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[2012年6月]
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