「農民」記事データベース20120618-1025-07

高くて大変!! 後期高齢者保険料
「世帯分離」申請で安くなった

 各地で、国民健康保険税(料)の学習会が開かれています。そのなかで出されているいくつかの事例を紹介します。参考にして取り組みましょう。また、よい取り組みがあればお知らせ下さい。
(農民連税対部 坪井貞夫)


 岡山市に住むSさんが、固定資産税の学習会に参加し、「後期高齢者保険料が高くてたいへん! 主人と離婚しようと思う」と、びっくりするような発言をしました。詳しく聞いてみると、「今年75歳になり、市役所から後期高齢者保険料の納付書が届いたが、高くて負担がたいへん。主人は小さな事業を行い、わずかですが田んぼもあり、年金ももらっています。私は年金だけ」とのこと。しかしSさん分の保険料は、ご主人分の所得と合算されて請求されています。

 さっそく市役所に行き、「世帯分離」の申請をしました。ところが担当者は「生活実態が…」などと受け付けを渋るので、「国保税では、これまで主人や息子の分から納めてきた」「75歳になったからといって、市役所がかってに夫婦や親子の関係を無視して引きはがし、『世帯分離』の申請を認めないという理屈は通らない」と言うと、「その通りですね」と「世帯分離」を認めました。

 その結果、後期高齢者保険料が安くなるだけでなく、高額医療の自己負担分も半分以下に、窓口負担も3割から1割になり、たいへん喜ばれました。当分、離婚しなくても大丈夫のようです。

(新聞「農民」2012.6.18付)
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2012年6月

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