山田町(岩手)に炊き出し支援
「鶴形そば」
“久々の本格的そば”と笑顔
秋田県農民連
秋田県農民連は4月7日、東日本大震災と津波で大きな被害を受けた岩手県山田町で炊き出し支援を行いました。会場のやまだ共生作業所には、漁民組合や生活と健康を守る会の仲間、近くの仮設住宅の入居者など、お年寄りから子連れの若夫婦までおよそ50人が集まりました。秋田からかけつけた10人の仲間が、「鶴形そば」を振る舞いました。
能代山本農民連のみなさんが、「そば粉十割の鶴形そばですよ」と声をかけると、またたく間に行列ができます。「ひさびさに本格的なそばを食べた」と、次々におかわりしていました。食事を囲んで語り合う中で、みんなに笑顔が広がりました。
あわせて、秋田県農民連が全県に呼びかけて集めたトラックいっぱいの精米やホウレンソウ、ウド、そして静岡県農民連からのタマネギ、柑橘(かんきつ)も届けられました。支援の企画に奔走した鷹巣農民組合の石川隆雄さんが、「何を届けたらいいのか、悩みながらの準備だった」と思いを語ると、岩手県漁民組合顧問の佐藤照彦さんは、「被災地では仕事がなく、日々の生活に展望が持てないでいる。こういう大変な時に食べものの支援は本当に助かる」とこたえました。
秋田県農民連の小林秀彦事務局長は、「震災直後は、車で入るのもたいへんなくらいガレキの山だった。かなり片付いたとはいえ、いまも深刻な状況ということがよくわかった。引き続き支援を続けていきたい」と語っていました。
(岩手県農民連 岡田現三)
(新聞「農民」2012.4.30付)
|