「農民」記事データベース20120416-1017-08

生産者と消費者
今こそつながろう

大豆畑トラスト運動が
第14回全国交流会


大震災と原発事故から
交流の大切さを再確認

 遺伝子組み換え(GM)でない大豆を通じて、生産者と消費者が手を結び、自給率を上げていこうという大豆畑トラスト運動の第14回全国交流会が3月25日、茨城県取手市の「まんまる農園」(秀明自然農法ネットワーク取手農園)で開かれ、晴天のもと約140人が集いました。今回は初めて屋外で行われ、農園の一角にステージが設けられました。主催は、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン。

 今年のテーマは「今こそつながろう」。東日本大震災や原発事故を受けて、生産者と消費者同士がつながり、交流することの大切さを再確認しました。

 キャンペーンの天笠啓祐代表は、脱原発・脱グローバリズム(世界化)に向けて、持続可能な社会を作ることの大切さを呼びかけました。

 山形県新庄市の農家グループ「ネットワーク農縁」の高橋保広代表は、宮城県の被災者とともに作った無農薬栽培米「まけるまい(米)!」の売り上げを資金にして、被災者自らが体験談を語る講演会を首都圏などで開こうとしている計画を紹介し、「被災者の体験を直接聞いてもらうことで、支援の必要性を実感してほしい」と呼びかけました。

 山形県の新庄水田トラストの田中正治さんは、被災地で「養殖オーナー」「いちごオーナー」などの「トラスト・オーナー制」が、農漁業を通して生産者と消費者とを結びつける取り組みとして注目されている点を報告しました。秀明自然農法ネットワークの佃文夫さんは、土づくり、肥料づくりを工夫して種を守る、持続可能な農業の実践例を語りました。

 大豆産地からの交流では、地元・県南農民組合の小林恭子さんが、食の安全を脅かすTPPと原発に反対してきた運動を報告。「日本の大地を守るために、大豆畑トラスト運動を続けながら、みなさんと連携してがんばりたい」と述べました。

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報告する県南農民組合の小林恭子さん

 昼は、秀明自然農法ネットワークのみなさんが調理したいろいろな種類の大豆料理を囲み、歓談しました。

 物産販売コーナーでは、県南農民組合が地元の農産物のほか、大豆菓子や実花納豆をはじめ、霞ケ浦地域のもち米を使った揚げもちを出品し、売り切れが続出するなど、好評でした。

(新聞「農民」2012.4.16付)
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2012年4月

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