土佐文旦加工組合
文旦飲料を共同開発
(土佐ぶんたん)
全日空 機内販売に採用
高知県土佐市は、土佐文旦(ぶんたん)発祥の地です。文旦は、70年の歴史があり、比較的新しい果実ですが、今では高齢化と厳しい農業情勢のもとでも600ヘクタールの産地を維持しています。
出荷時期の2〜4月には、黄色いハンカチならぬ黄色い文旦が土佐市から全国に旅立っていきます。文旦は寒さに弱く、自家受粉率も低い特性があり、品ぞろえが難しい作物です。知名度もまだ低いですが、それでも愛好家からすれば、その風味は「果物の女王」と呼ばれるような高知県の特産品です。
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新商品の「土佐ぶんたん」 |
土佐文旦加工組合は、小さい農家の力を集める共同の組合です。12年前から、地域づくりの一助として、文旦飲料水「ぶんぶん」を共同で作り続け、人々に愛飲されてきました。
農業はどこでも厳しい状況ですが、「そんなときこそ、高知の文旦をいろいろな人や場所へと広く発信したい」と、昨年8月からひまわり乳業(吉澤文治郎社長、本社・南国市)と土佐文旦加工組合が共同で文旦飲料を開発。果汁15%、文旦らしい風味を凝縮した仕上がりで、商品名は「土佐ぶんたん」となりました。全日空の国内線の機内販売に採用され、3月末までの限定ながら機内販売が続いています。
地域振興の期待こめ全国普及へ
今後、首都圏などで販売される計画もあり、丹精込めた農家の願いが全国に広がって、地域の振興になればと期待されています。
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笑顔あふれる文旦生産者のみなさん |
がんばり屋で“はちきん”の加工組合のおばさんたちは、「全国に打って出られることがうれしい。都会でもっと文旦を知ってもらいたいね〜」と大喜びで、ジュースの原料の搾汁にとりくんでいます。
(土佐文旦加工組合代表 西森貞男)
「土佐ぶんたん」(1本350ミリリットル300円)
「ぶんぶん」(1本500ミリリットル400円)
いずれも送料別。
注文は土佐文旦加工組合事務局(TEL・Fax 088・854・0680、できるだけファクスでお願いします)。
(新聞「農民」2012.3.12付)
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