全国委員会の発言から
豪雨被害、TPP、大震災
いまこそ農民連の出番だ
和歌山県連 井上 雅夫
昨年9月上旬におこった豪雨災害の救援活動とTPP反対の取り組みについて発言します。
私は百姓を始めて30年以上になるんですが、あんなに滅茶苦茶な雨は初めての経験でした。被災地は和歌山の南部で、古座川町や日高川町などに救援活動に入りました。農民連本部や近畿ブロックの仲間も応援に来てくれました。あたたかいご支援をいただき、あらためて感謝します。そんななかで「ほんまに農民連というのはこういう組織なんだな」と肌で感じました。
被災を受けた組合員も、「農民連はこんなこともしてくれるんや」とたいへん喜ばれました。救援に行ってよかったし、自分自身もいい体験をさせてもらったと思っています。大震災への支援でも、「助けてもらった」「助けた」ということで、いっそうつながりが深まりました。
TPP反対の取り組みでは、TPPの内容をよく知ってもらおうと、紀ノ川農協といっしょにブロックごとに3回、学習会を開きました。また、農民連としてははじめてなんですが、その地域の組合員へも声をかけ、大型スーパーの前など10カ所で農民連のチラシを配りました。ティッシュペーパーと一緒に配ると、受け取りもすごくいいんです。これからも工夫しながら、世論を広げるよう取り組んでいきたい。
また、原木シイタケの損害賠償では、「農民連はこんなにも親切に相談にのってくれるのか」と言われてます。いまこそ農民連の出番です。会員拡大など、まだまだやらないかんことはたくさんありますが、ひとつひとつがんばっていきたい。
APEC新潟行動で始まった
TPP参加反対の取り組み
新潟県連 鶴巻 純一
TPP反対の取り組みについて発言します。2010年10月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)農相会合にあわせた「新潟行動」は、県内すべて歓迎一色のなか、農民連・食健連が唯一、TPPに反対した行動でした。夕方のちょうちんデモなどマスコミにもアピールするものでしたし、韓国の農民との交流は「われわれと同じなんだ」と痛感させられました。
その後、元旦の日に、もちを配りながら宣伝・署名活動に取り組みましたが、たいへん反応がよかった。昨年2月には、県労連や新婦人、民医連など14団体で共闘会議を発足させ、5月と10月には、すべての自治体と農協を訪問するキャラバンに取り組み、アピールへの賛同署名を訴えました。15年くらい前から訪問キャラバンを行っていますが、TPP反対ではこれまでにない署名が寄せられました。
昨年10月には、「TPPを考える中越集会」を長岡市で開き、約300人の参加で成功させることができました。いままでたのんだことのない農協へ、恐る恐るパネリストをお願いしたところ、“二つ返事”で参加してもらいました。
いま、阿賀野市などでは共闘会議を地域にもつくろうと準備しています。また十日町市では、地元の農民連が農協をはじめ幅広い団体に呼びかけて、3月にTPP反対の集会を開こうと計画しています。新潟日報のアンケートでは、TPPに賛成が39%、反対が47%となっています。さらに運動を盛り上げ、会員の拡大にもつなげていきたい。
(新聞「農民」2012.2.27付)
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