旬の味
日本海側を中心に記録的な大雪となった一月末、子牛が生まれた。長野県の南部、ここ下伊那地域でも気温が氷点下になる日が続いている▼厳しい寒さの影響は牛舎にも及ぶ。多くの農家は、水やりにウオーターカップという牛用の給水設備を使っている。しかし、わが家では毎日バケツとホースで水をやる。大変だと思う日もあるがシンプルなぶん、故障知らずだ▼畜産技術員から、夜中の出産に気付かずに子牛を死なせてしまうこともあるからと注意があったが、予定日から9日遅れで、子牛は無事、昼間に生まれた。この小さな牛もいずれは肉になり、誰かの口に入る。一軒一軒の農家は、顔も知らぬ消費者の健康を願って努力を惜しまない。当然のことだと思う▼景気の低迷で、食べ物の購買基準が価格だけに偏りがちだ。生産者の再生産費分の回収もままならないのに、消費税率の引き上げをもくろむ野田首相に猛省を促したい。国民の幸福追求を放棄している政治に、引き上げ反対の意思を鮮明にしていきたい。 (よ)
(新聞「農民」2012.2.13付)
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[2012年2月]
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