“朝採り午後競売”で産地づくり秋田農村問題研究会がフォーラム秋田農村問題研究会は昨年12月3日、秋田市中央卸売市場で、「朝採り午後競売による産地づくり」をテーマに、「地産地消から産地づくりを考えるフォーラム」を開きました。
地域が活性化 変わってきた市場で扱う野菜県内産1割しか「朝採り午後競売」とは、朝採りした野菜を午前中に集荷し、秋田市中央卸売市場で「午後競り」にかける事業のことで、夕方には市内の店舗に並びます。丸果秋田県青果(株)(高橋良治社長)が2001年5月から始め、農民連も協力し出荷に参加してきました。高橋社長はその動機を「市場で扱う野菜の9割が県外産で、県内産は1割しかない状況をなんとかしたかった」と話しました。そして、「集荷してくれれば『午後競り』に出したいという農家はまだまだいる。秋田県の野菜生産力は高く、産地づくりに貢献したい」と述べました。
「切れ目のない産地」と評価一方、羽後町の長谷山重吉さんは、農民連が中心となって「元西朝採り野菜出荷部会」を会員20人で立ち上げた取り組みを報告しました。長谷山さんは、初年度の2005年には野菜が“10年に一度といわれる安値”だったにもかかわらず、1日も休まず出荷したことや、2年目からは会員同士で種子を共同購入したり、土づくりなどの技術講習会を開いたり、市場視察を行い、「切れ目のない産地」と評価されていると述べました。そして7年目を迎えて会員も32人に増え、「朝採りは楽しく生産し出荷できるので、私の生きがい」とのお母さんたちの声を紹介しました。 最後に長谷山さんは「地域も少しずつ活性化し、何かが変わってきた。市場をつうじて地域の農家と消費者がつながれば、TPP参加も止められる」と話しました。
(新聞「農民」2012.1.23付)
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[2012年1月]
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