旬の味
2011年の世相をあらわす漢字は「絆(きずな)」だった。昨年ほど、この漢字の意味を深く考えさせられた年はなかっただろう▼震災で多くのものを失った私たちに残されたのは、家族や友人、仲間との絆だった。TPP反対の運動でも、農協をはじめ多くの団体と協力・共同をすすめることができた。銀座のデモで農協の方たちが、「米作ってメシ食えねえ」というむしろ旗をかかげて行進する姿に、農民連が唱えてきた「もの言う農民」が確実に増えているという思いを強くした▼各地の原発に反対するデモにも、若者の参加が増えている。若いお母さんたちが、子どもを放射能から守りたいとネットワークを作り、国や地方自治体に要求する活動を広げている▼「どこかに美しい人と人との力はないか/同じ時代をともに生きる/したしさとおかしさとそうして怒りが/鋭い力となってたちあらわれる」(茨木のり子「六月」より)▼今年こそ、組合内外の多くの人々との絆を深めて、農業を守る運動を広げる一年にしたい。 (澄)
(新聞「農民」2012.1.2付)
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[2012年1月]
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