損害賠償
東電は年内支払いせよ
農民連が本社に申し入れ
各県代表も参加
農民連は11月25日、東京電力本社(東京・千代田区)を訪れ、損害賠償の本請求に対する農家への支払いが大幅に遅れていることから、年内に支払うよう強く申し入れました。申し入れには、農民連本部のほか、福島、宮城、茨城、千葉、群馬の代表も参加しました。
本請求は10月から始まり、損害を受けた農家は東電との「年内に支払う」との合意にもとづいて書類を提出しているにもかかわらず、東電はいまだにその支払いを一部にとどめています。東電側は、支払いの遅れを認め謝罪しましたが、「書類の確認に時間がかかっている」と弁明しました。
これに対して、福島県連の亀田俊英会長は「あと1カ月で今年も終わり、正月を迎える。東電側がせめて一定額でも年内に支払うという体制に変えないと、いつまでたっても支払われる見通しがつかない。年内に支払わなければ、われわれはどうやって年を越せばいいのか」と、強くシステムの改善を求めました。
また各県の代表からは「われわれは、東電から言われた書類をきちんと提出している。あとはその記載に間違いがあるかないかチェックするだけだ。なぜそんなに時間がかかるのか」「本店で請求書を精査するのではなく、現場の確認を尊重し、支払いの権限を各県の東電に移すべきだ」「人員を増員するなど、12月20日までに11月分まで支払ってほしい」「収入がないんだよ、これは死活問題だ」などと追及しました。
しかし、東電側は最後まで「年内支払い」を確約せず、「8月分までの請求には、年内に支払いができるよう処理体制を早急に構築する」「9月分以降の請求には、できる限りの対応に努める」などと答弁しました。
(新聞「農民」2011.12.12付)
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