新たな改憲の動きに
今こそ「九条の会」の出番
九条の会 草の根の活動を交流
広島・長崎そして福島くりかえさぬ
「九条の会」全国交流会が11月19日、東京・日本教育会館で開かれ、北海道から沖縄まで約750人が参加し、草の根の活動を交流しました。これには、「農林水産九条の会」のメンバーも参加しました。
今回の全国交流会では、大震災からの復興と「原発ゼロ」への取り組み、あらたな改憲の動きにどう対抗するかなど、熱気ある意見や経験が交流されました。
全体会では、「九条の会」呼びかけ人で作家の大江健三郎さん、憲法学者の奥平康弘さん、作家の澤地久枝さんがあいさつ。大江さんは「原発があることで『核兵器にいつでも転用できる。原発は“核抑止力”になる』という議論がある。『だから廃炉にできないんだ』と。でも、広島・長崎では原爆で大きな被害を受け、戦争や原爆をくり返すことはしないと考えているのが『憲法文化』です。広島・長崎、そして福島を二度と起こすことがないように全力を尽くすこと。それが『憲法文化』的な仕事です」と話しました。また、澤地さんは「9月19日の“原発なくせ”6万人集会に、本当に感動したし元気づけられた。国民は民主党に期待したけど自民党と重なってしまった。いまこそ世直しが求められています。市民の力で変えていきましょう」と訴えました。
また、被災地の宮城・女川九条の会や福島県九条の会などから、「九条の会自身が、人権や生存権の問題として、原発ゼロにむけた課題に取り組んでいかなければと議論してきた」などと報告しました。
「九条の会」事務局長の小森陽一さんは、最後のまとめで「国会では憲法審査会を発足させ、大震災の復興のなかで『亡霊』のように改憲が出てきた。こうした中、九条の会の活動は低調ではなく、全国で息づいていることをみんなで確認できた。いまこそ九条の会の出番。お互い末永くがんばっていきましょう」と呼びかけ、来年9月29日に東京・日比谷公会堂で「講演会」を開催すると発表しました。
(新聞「農民」2011.12.5付)
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