旬の味
TPP交渉への参加問題での世論調査では、「よく分からない」が多数を占めていることをみると、自分ごととしてとらえていない人が多いのも事実である▼多くのマスコミは、TPPに対して農業など特定の業界やそれに携わる人々が反対運動をしているという狭いとらえ方に陥っている。マスコミの責任は根深いが、関心が喚起されない真の原因は、輸出国の国際戦略や政府の不正義を伝えないマスコミの問題だけだろうか▼ご飯一膳(ぜん)が十数円という“米つくってメシ食えねぇ”現実について、ほとんどの消費者は意識しないし、米が安くなるのはありがたいという感覚にこそ問題の本質がある。それは米価や制度の問題ではなく、政治で解決する話でもない▼TPPに対する本質的な対抗軸は、明日もタネを播(ま)き、産消の対話と協同を広げることである。日本人として地球人として、この国・この地球上で何を食べ、どんな生活を営み、どんな社会をめざすのかを語らう場、ともに生きる意識を育てていくことが必要だ。 (綿)
(新聞「農民」2011.11.21付)
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[2011年11月]
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