11・10中央行動
TPPと復興の両立ありえない
国民の声聞き参加断念せよ
農民連、食健連など
国会周辺で終日行動
11月10日、「野田首相がこの日にTPP交渉への参加表明をするのではないか」という重大な情勢のなか、「じっとしてはいられない」と、全国から集まった農民連や食健連の仲間たちが、「野田首相は国民の声を聞け! アメリカや財界の『使い走り』はするな!」と、国会座り込みや政府要請、集会、デモ行進を行いました。
農民連女性部の座り込みには、応援の男性陣も含め60人余りが参加。女性部長の久保田みき子さんは、漁民のきびしい現状を報告し、「いま野田さんがやるべきことは、懸命に立ち上がろうとしている大震災の被災者の背中を押してあげることです」と訴えました。
その後、「座り込みに行くと話したら、みんなからうらやましがられた。この熱気を持ち帰ってさらに運動を強めたい」(奈良)、「今日、国会に来ないと一生後悔すると思って駆けつけた。子どもに農業を継がせられなくなるTPPには絶対反対」(群馬)など、胸の思いを訴えました。
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議員面会所前でこぶしをふりあげる農民連・食健連 |
3000人が集った「諸要求実現中央総決起集会」では、「けさ、青年農業者といっしょに国会前に座り込んできた」というJA全中の大西茂志常務が連帯のあいさつ。「今やるべきは、国の総力をあげた復旧・復興と原発事故の収束であり、国民の食料とくらし、命を守り、美しい国土と地域経済の発展を図ることこそ、真の国益だ。国民各層の理解を得ながら、参加阻止に全力をあげる」と力強く表明すると、会場から「いいぞ」「がんばれ」の声援と大きな拍手が送られました。
横断幕やのぼりがずらりと壇上に並ぶなか、農民連の白石淳一会長は、「被災地の産業の柱は農林漁業であり、TPPと復興の両立はありえない。何としても暴走を阻止しよう」と呼びかけました。
また、300人以上が集まった農水省前の集会では、「TPPだなんて許されない野田(のだ)」という横断幕を掲げて参加した岩手県農民連の久保田彰孝会長がマイクを握り、「参加表明してハワイに行ったら、日本に帰ってこられないような大きな運動をしよう」と決意を述べました。
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日比谷野外音楽堂であいさつする白石会長 |
集会後、国会に向けてデモ行進すると、国会前に座り込んでいたJA青年部や酪農家、養豚農家から、「がんばろう」のエールがこだましました。
(新聞「農民」2011.11.21付)
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