「農民」記事データベース20111114-997-16

大震災支援コンサート

茨城・結城


ヒューマン・ファーマーズなど出演

震災をテーマの曲次々
参加者の心をゆさぶる

 3・11の大震災を経験し、「いま何ができるのだろう、できることから始めていこう」との呼びかけにこたえて、10月22日、茨城県結城市で「東日本大震災被災者支援コンサート」が開催されました。呼びかけ代表の北嶋誠さんが開会を宣言し、黙とうの意を込めた「見上げてごらん夜の星を」の全員合唱で開会です。

 第1部は、結城市を中心に長年活動を続けている三味線のサークル「絹の会」が、あでやかで迫力のある十数棹(さお)の三味線の演奏を披露。続いて「ヒューマン・ファーマーズ」が、震災後の福島に思いを寄せた「よみがえれ浜通り」「ふるさとを汚したのは誰」という新曲を引っさげて登場。参加者の心をゆさぶる演奏に「譜面がほしい」の声も多数寄せられました。

 第2部では、全村避難となった福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんが映像を使って村の現状を報告。長谷川さんの福島なまりで物静かな口調のなかからにじみでる怒りが、会場と一体のものとなり、「絶対風化させてはならない」の訴えは、みんなの心に刻まれました。

 第3部は、「笠木透と雑花塾」が、震災をテーマにした「ひとつの灯」「ガレキ」「ヤマユリの花」などを演奏。被災者に思いをはせた演奏に多くの人が涙しました。あわせて天災はどうしようもないが、人災にはどう立ち向かっていくのかというテーマを投げかけてくれたステージとなるなか、最後は「私の子どもたちへ」を全員合唱で閉会となりました。

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中央が笠木透さん、その右隣が北嶋誠さん

 集まった義援金は、長谷川さんを通して、飯舘村に送られました。

 今回のコンサートは、私たちが今後10年、20年先を見据えた運動をどう展開させていくかを考えさせられるものとなりました。私たちの子孫に恥じない生き方が問われていると思うのです。まだ始まったばかりです。いっしょにやりませんか。自分の思いを歌で表現しながらのたたかいを。

(ヒューマン・ファーマーズ 佐藤せいごう)

(新聞「農民」2011.11.14付)
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2011年11月

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