「農民」記事データベース20111114-997-14

お米屋さんからいい情報えた
“貴重な話 ためになった”


米取引先の奈良第一食糧・小泉さん
久留米(福岡)の井口さんのほ場視察

 奈良県の米卸・奈良第一食糧(株)の小泉茂さんが10月5日、福岡県久留米市北野町にある井口林さん(62)のほ場を視察しました。

 昨年の農民連・九州沖縄ブロック集会で初めてお会いし、その場でもち米の取り組みが決まりました。それから井口さんは、大阪で行われた「お米屋さんと生産者の交流会」に参加して交流を深め、今回の来訪となりました。

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「今年のできはどうかな」と奈良第一食糧の小泉さん(右)と井口さん

 もち米を2町歩作った井口さんは、「今年初めて作ったため、昨年のうるち米が混じっていて、それを取り除かなければならないのが大変だった」と話しました。ほかの組合員も「もち米は丈が低くうるち米は高いから、見つけやすかったろうが、一本一本手で抜くのは大変やったろう」と同情していました。肥料のやり方、ヒノヒカリとの比較など、みんなで話し合いました。

 そのあと、井口さんの自宅で、小泉さんから今年産米の状況、市場の様子など、詳しく話を聞きました。お米屋さんならではの情報に、みんな食い入るように聞き入りました。震災との関係、米の価格など質問もたくさん出され、「現場では情報がなかなか入らないので、大変ためになった」と感想が出されていました。

 「今度は奈良にもぜひ」というお誘いに、「こちらも訪問を考えなきゃね」と話しています。

 秋晴れの10月30日、いよいよもち米の刈り入れです。昨年買ったばかりの真新しいコンバインに乗る息子の吉大さん。その後姿を見る井口林さんの目は、とても穏やかでうれしそうです。

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親子で稲刈り。左端が息子の吉大さん

 「よくできているようだ。ただ乾燥の時間も、うるちに比べて3倍かかる。初めてなので不安と期待があるが、よければ後に続く人の希望になれる」と林さん。吉大さんは「TPPに入ると農業はつぶされてしまう。やっていけるなら、農業はいい仕事だなと思う」と話します。

 若い後継者から夢と希望を奪うTPP参加は絶対に許せません。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)

(新聞「農民」2011.11.14付)
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2011年11月

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