「農民」記事データベース20111107-996-13

旬の味


 県母親大会の分科会に、助言者として福島県浜通り農産物供給センターの三浦広志さんに来てもらった▼津波で地区のほとんどの住宅が流された中で、残った自宅は福島原発から12キロにあるため帰ることができず、家族は2カ所に別れて避難生活をしているという。「東電に全額賠償させるため、仲間とがんばっています。農業を再開するため計画を立てています」と明るく語っていたが、「避難中に亡くなった父親の納骨ができない」と言葉をつまらせた。参加者もまた、三浦さんの話に言葉をなくした▼農産物が心配という消費者、検査をきちんとやって消費者に伝えているという生産者、子どもたちが心配だという先生、長い間かかって無農薬の農業を築いてきたのに一瞬で無にされたという生産者など、たくさんの思いが語られた▼みんなが被害者として「原発NO」を訴えていこう。子どもたちの生命を守るために力を合わせよう。立場の違いを超えて話し合い、願いをひとつにすることができてうれしかった。

(澄)

(新聞「農民」2011.11.7付)
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2011年11月

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