自由法曹団の
「創立90周年記念のつどい」に
参加して
農民連常任委員 齋藤 敏之
自由法曹団の創立90周年記念のつどいが10月21日、東京都内で開かれました。記念式典では、「流れをかえる―9・11と3・11そして」と題してリレー・トークが行われました。
諦めないで声あげて
イラク自衛隊派兵差し止め訴訟弁護団事務局長の川口創弁護士、前宜野湾市長の伊波洋一さん、全労連副議長の生熊茂実さん、非正規労働者権利実現全国会議副代表の村田幸治弁護士、自由法曹団東日本大震災対策本部の田中隆弁護士、ビギナーズネット共同代表の渡部洋子弁護士がそれぞれの立場から、10年の活動とこれからの課題や抱負を縦横に語りました。
このなかで、「決まったことだからとか、法律に書いてあるからと、どんなことでも『自己責任』として諦めさせようとする動きが強まっています。このとき、『おかしなことはおかしい』と声を上げ、それを広げ、諦めないというがんばりは、そのことを権利として自覚したときだ」などの発言は、「基本的人権を守り民主主義を強め、平和で独立した民主日本の実現に寄与すること」を目的とした自由法曹団の活動の積み重ねから出てくるのだろうと思いました。
若い団員と協力、さらなる発展願う
―自由法曹団の活動から学んだこと
若い弁護士の発言が
弁護士2年目の若い渡部さんは、司法修習生の給費制廃止について、「司法は三権分立の一翼たる国家機関であり、その役割は国民の暮らしや人権を守ること。法曹はそうした司法を担う公務的な仕事であり、民間に身を置く弁護士は、国民、特に社会的弱者に寄り添い、その声を代弁する『権利の守り手』としての役割を担っている」と発言し、若手の弁護士や司法修習生とともに「給費制廃止方針」の実施を1年延期させた活動を報告しました。
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歌う弁護士合唱団 |
最後に、コーディネーターの加藤健次弁護士が、渡部さんの発言を引用して、「自由法曹団2000人の会員のうち、若手が600人いる。どの団体も後継者問題を抱えるなか、今までの成果に確信を持ち、大いに若い団員と協力しさらに発展させよう」と結びました。
私たち農民連にとっても、自由法曹団の活動に学ぶことがたくさんあった「つどい」でした。
(新聞「農民」2011.11.7付)
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