「農民」記事データベース20111031-995-14

連帯して原発とめよう

原発No! 京都府民大集会

60こえる団体が賛同

関連/被災者が主人公の復興を


被災地から渡部チイ子さんが訴え

画像 「原発NO! 京都府民大集会」が9月10日、京都市の円山音楽堂で開かれ、2600人が参加しました。

 この集会は、安斎育郎さん、加藤利三さん、深尾正之さん、望田幸男さんの4人の大学教授・元教授が呼びかけたもので、短期間に60を超える団体、個人が賛同を寄せ、会場いっぱいの熱気ある集会となりました。農民連も府下各地からかけつけました。

 集会では、福島県南相馬市で農業委員をしている渡辺チイ子さん(農民連女性部副部長)が現地からの報告を行いました。渡辺さんはその中で、農民連会員の女性酪農家の話を紹介。「彼女は、『毎日80キロを通って牛の世話をしてきたが、もう限界だ。先日18頭の牛を安楽死させて埋め、それぞれに花をたむけてきた』と話した。こんな悲しい事態に追い込んだ国と東京電力は絶対に許せない」と怒りをこめて訴えました。

 原発が15基ある福井県から参加した奥出春行さんが、「近畿の2府4県が原発立地県の住民と連帯して運転を停止させよう」と訴えました。

 集会後、四条河原町を京都市役所までデモ行進しました。

(京都農民連 安田政教)


被災者が主人公の復興を

全国災対連が交流集会を開催 in 宮城

 「どうする復旧・復興!全国交流集会2011 in みやぎ」が10月8、9の両日、宮城県大崎市で開かれ、全国から約230人が参加しました。この集会は、農民連も参加している「被災者支援と災害改善を求める全国連絡会(全国災対連)」と岩手、宮城、福島の復興県民会議などが実行委員会をつくり開きました。

 全国災対連は、大震災直後から被災者支援に全力を上げ、食糧・生活用品などの物資を届け、ボランティア活動を広げてきました。主催者あいさつで大黒作治代表世話人(全労連議長)は、「被災者の生活再建のための生業(なりわい)と雇用の確保、福島原発事故の収束と損害賠償、災害救助法の抜本改正など要求実現めざして、世論を高めていこう」と呼びかけました。被災3県の代表が現状と課題を報告し、愛知大学の宮入興一教授が「東日本大震災からの復旧・復興の課題と展望―人間の復興とくらしの復興をめざして―」と題して講演を行いました。

 このあと2日間にわたり、被災者の生活再建、災害に強い自治体の再生など10の分科会で討論を行いました。このうち第2分科会では、「農業・漁業・林業の再生、復興」をテーマに、助言者として農民連の笹渡義夫事務局長、石巻市の庄司捷彦弁護士を迎え、活発な討論を行いました。

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熱心に各地の報告を聞く参加者

 参加者からは、「地震と津波で全半壊500戸、避難者は6000人超えた。農地は崩れ、田植えも用水路が破壊され、今になっても先が見えないが、仲間と相談しながらがんばっている」(宮城)、「地震、津波、原発が重なり大変な状況のなか、みんなと相談し自然エネルギーの基地としてよみがえらせたいと話している」(福島・南相馬)、「住田町では、木造一戸建ての仮設住宅を作ったところ、木の香りやぬくもりが感じられ喜ばれている」(岩手)など、生々しい実情と決意が語られました。最後に、助言者の笹渡事務局長は「3・11から7カ月。被災地に寄り添って全国から支援物資やカンパを送り続けてきた。東電や政府に全面賠償を粘り強く要求し、一人残らず農民が農業を再開できるよう、除染・賠償など具体的な一つ一つの要求を運動で切り開くために力を集中しよう」と呼びかけました。

 締めくくりの全体集会が開かれ、まとめとアピールの採択を行い、閉会しました。

(農民連本部 上山興士)

(新聞「農民」2011.10.31付)
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2011年10月

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