旬の味
「遊水地は有害無益。現実がそれを見せてくれた。今度はわしらがその理屈を触れ回るのだ。有害無用、有害無用」―これは、足尾鉱山からたれ流された鉱毒公害と生涯をかけてたたかった田中正造を描いた小説「辛酸」(城山三郎著)の一節だ▼福島第一原発事故による放射性セシウムは各地に飛び広がり、百姓の心をズタズタにしている。牧草や稲わらを襲い、牛を泣かせた。さらにウリボウを泣かせ、今度はキノコに襲いかかっている▼周辺では稲刈りが始まった。放射性物質検査では、ほとんどの地域で検出されなかったという報道にホッとしていた。しかしその後、ある地域では暫定規制値にあたる放射性セシウムが検出された。国は汚染された米を買い上げ、東電は農畜産物に対する損害賠償を全面的に行え!▼生産者と消費者は手を結び、いまこそ「原発は有害無益。現実がそれを見せてくれた。今度は国民がその理屈を触れ回るのだ。原発は有害無用。原発はゼロに。原発の再稼動は許さない」と叫ぶべし。 (豪)
(新聞「農民」2011.10.17付)
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[2011年10月]
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