「農民」記事データベース20110926-990-09

旬の味


 台風12号は紀伊半島をはじめ、各地に甚大な被害をもたらした。いまなお、土砂崩壊による“せき止めダム”決壊の恐れがあり、2次災害が心配だ▼私の住む地域は幸い大きな被害もなく、台風一過の晴天続きの中、コンバインが田んぼを走り回っている。あぜには彼岸花が咲き、イノシシと競争で栗拾いをしている▼遠く離れた愛媛でも、県産の主要な農水産物の放射能検査が始まった。最初に検査した米には、異常な数値は検出されなかった。これから温州ミカン、キウイフルーツ、マダイ、ブリと続き、12月まで12品目を検査するという▼国の暫定規制値の2分の1以上が検出された場合には、原子力センターで再度精密検査を行い、その結果は公表される。県は「いまのところ、大気や海から異常な放射線量は確認されていないが、念のため検査を行い、安心して購入してほしい」と呼びかけている▼福島から避難している若い家族が、農地を確保し定住にむけて再出発の歩みを始めた。まずは一歩踏み出すことから。

(森)

(新聞「農民」2011.9.26付)
ライン

2011年9月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2011, 農民運動全国連合会