旬の味
台風12号は紀伊半島をはじめ、各地に甚大な被害をもたらした。いまなお、土砂崩壊による“せき止めダム”決壊の恐れがあり、2次災害が心配だ▼私の住む地域は幸い大きな被害もなく、台風一過の晴天続きの中、コンバインが田んぼを走り回っている。あぜには彼岸花が咲き、イノシシと競争で栗拾いをしている▼遠く離れた愛媛でも、県産の主要な農水産物の放射能検査が始まった。最初に検査した米には、異常な数値は検出されなかった。これから温州ミカン、キウイフルーツ、マダイ、ブリと続き、12月まで12品目を検査するという▼国の暫定規制値の2分の1以上が検出された場合には、原子力センターで再度精密検査を行い、その結果は公表される。県は「いまのところ、大気や海から異常な放射線量は確認されていないが、念のため検査を行い、安心して購入してほしい」と呼びかけている▼福島から避難している若い家族が、農地を確保し定住にむけて再出発の歩みを始めた。まずは一歩踏み出すことから。 (森)
(新聞「農民」2011.9.26付)
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[2011年9月]
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