旬の味
「元始女性は太陽であった」で始まる『青鞜』が創刊されて、今年で100年になるそうだ。一部の知識人女性の運動と思われがちだが、青鞜社の会員には地方の女性も多く、階層も多岐にわたっていたという▼家長が絶対的な権限を持ち、女性に参政権もない時代に、「ひとりの人間として自立して生きたい」という女性たちの心の叫びがこめられていたと思う。その中でも農村は、女性にとって戦後になっても遅れた社会だった▼農民連が結成されたころの日本母親大会での「農村のお母さん交流会」が忘れられない。農薬を使った菊作りで体をこわした夫を気遣う若い女性に、先輩たちが口々に温かい言葉をかけて励ました▼女性部が結成され、農村の女性たちもどんどん発言するようになった。全国各地に元気なお母ちゃんの仲間がたくさんいる。農業委員になって活躍する女性が増えてきたこともうれしく頼もしい。手作りを大切にして、本音で語り合える女性たちは、これからの農民運動の鍵を握っていると思う。 (澄)
(新聞「農民」2011.9.19付)
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[2011年9月]
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