「農民」記事データベース20110912-988-14

春日部支部が農業セミナー

作物が立派に育つ
“乳酸菌もみがらボカシ”

埼 玉


 埼玉農民連春日部支部は7月27日、南彩農協春日部中央支店で2回目の農業セミナー「乳酸菌もみがらボカシの作り方と効力について」を開きました。地元の農業委員や専業農家、家庭菜園農家など約40人が参加しました。

 講師は、「儲(もう)かる農業見つけた」を会社のモットーにしているライフメール社の神保信一社長です。

 神保さんは、「10アール300キログラムの『乳酸菌もみがらボカシ』を使えば、化成肥料や有機肥料は不要です。『乳酸菌もみがらボカシ』だけで作物は立派に育ちます。それだけではなく、消毒の回数が初年度50%減、次年度は80%減になります。これは、乳酸菌が悪玉菌を全部食べてくれるし、老廃物、腐敗物、タンパクも食べてくれるからです。乳酸菌の糞(ふん)は善玉菌の塊であり、豊かな栄養分になるからです」「『乳酸菌もみがらボカシ』で消毒の回数が減りますが、これは病害虫が激的に減ることです。雑草も同じように1年目で50%、2年目で80%減ります。さらに最も危険とされる重金属・ヒ素・カドミウム・鉛などの害が3年でほぼ消滅します。したがって、土壌改良の必要はありません。わずか約2週間で『団粒構造』ができ、土がフワフワになります。夏の暑い盛りに土壌消毒など農薬散布はいらなくなります。まさに、『楽しくて儲かる農業』が現実のものになったと思います」などと話しました。

 農民連春日部支部では、このセミナーを受け、さっそく今年の刈り入れ時から「乳酸菌もみがらボカシ」づくりに挑戦します。特に、この地域は稲作農家が多く、「乳酸菌もみがらボカシ」によって無農薬・無化学肥料で栽培が可能になります。「発酵する美味しい米」、「発酵する美味しい野菜」の栽培ができ、付加価値の高い農産物の生産ができる展望が開けました。

(埼玉農民連 高橋利雄)


乳酸菌もみがらボカシのつくり方

〈材料〉10アールあたりもみがら200キロ、食物残さなど200キロ、アミノ酸粉体4キロ(1%)、アミノ酸100倍希釈水10%前後(40リットル)

(1)仕込みして3〜4日後、温度葉60度に上昇を確認。アミノ酸希釈水5%(20リットル)前後を与えて、攪拌(かくはん)は場所移動するだけ。(2)仕込み20日後、水分をもう一度与え、攪拌は場所移動するだけ。(3)山積みして仕込みから1カ月で完成。

(新聞「農民」2011.9.12付)
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2011年9月

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