演 劇
青年劇場9月公演「普天間」
普天間基地を舞台に新たに沖縄の心に挑む
青年劇場(東京都新宿区)は9月、第104回公演として、坂手洋二氏の書き下ろし「普天間」を上演します。
この舞台は、基地周辺に昔から住む三世代の家族を中心に、行きかうさまざまな人々の交流のなかで、次第に明らかになっていく沖縄の実態と真実を描いています。今回は、新宿の紀伊國屋ホールだけでなく、神奈川や埼玉など近郊4カ所でも上演し、来年には全国巡演も予定しています。
青年劇場の俳優やスタッフのみなさんは、この上演に向けて「沖縄・連続学習会」を行ってきました。講師の方々から指摘されたことは、本土メディアによる「沖縄は基地がなければ経済が成り立たない」「アメリカとの連携による日本の防衛」という誤った沖縄論であり、本土側の「無知と無関心」だったそうです。
「普天間」を書き下ろした坂手氏は、国策として進めてきた「原発」と「米軍基地」は、経済効果を盾にして住民に痛みを押し付ける点でとてもよく似ていると、大震災後のインタビューで語っています。大震災による原発事故のあと、世界は「脱原発」へと進み、国内でもその流れが広がっています。人間のありよう、社会のあるべき姿を考える時、「沖縄の真実」にいまこそ向き合うべきではないでしょうか。
「普天間」の開幕が待たれています。
▼上演日程
9月10日(土)〜19日(月・祝)新宿区・紀伊國屋ホール
9月21日(木)府中の森芸術劇場ホール
9月23日(金・祝)神奈川県立青少年センター
9月26日(月)葛飾区・かめありリリオホール
9月27日(火)埼玉会館大ホール
▼予約・上演時間などの問い合わせは、青年劇場 TEL 03(3352)6922 まで。
(新聞「農民」2011.9.12付)
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