手記
女性の視点いかし地域活性化を
農業委員に初当選
可児すみ子さん(岐阜)
岐阜県農民連会長の永井勝さんは、可児市農業委員を12期がんばってこられました。私は6月はじめに、「農業委員は1期だけでいい。選挙にはならないから」と言われ、気の進まないまま農業委員への立候補を受け入れました。
でも、何をしたらよいのかもわからず、農民連女性部の藤原麻子さんに連絡すると、すぐに副会長の高橋マス子さんから電話があり、「すぐ自治会の会長さんにあいさつに行くといいよ。そしてチラシをまいてアピールするといいよ」と教えられました。
すぐ、共産党の市議会議員と区長さんのところへあいさつに行きました。区長さんは「毎回、集落の持ち回りでたいへんだ。やってくれる人があればうれしい」と言われました。
「負けられん!」
ところが、翌日早朝に自民党の市議会議員から電話があり、「農業委員は選挙になる。300票取らないと当選できませんよ。いいですね」と脅しをかけてきました。私はびっくりしましたが、「がんばります。よろしくお願いします」と言ったら、ガチャンと切られました。「負けられん!」と怒りがわいてきました。
それから、名前だけのデコレーションを作って宣伝カーに付け、農民連女性部の元気なお母ちゃんたちを思い浮かべながら、生まれて初めて立候補者として震える手にマイクを握り、立候補届出の6月26日午後5時まで、連日15回から20回、街頭から訴えました。のべ20人で農家1軒1軒にチラシを配って歩きました。ある女性は「前に農業委員に出たが、なにもやれずに終わってしまった。チラシを見て、あなたといっしょなら、もう一度やりたい」と話してくれました。
農民連女性部の励ましがあり、早く名乗りを上げ共感が広がった結果、無投票で当選できました。これから、「原発ノー、TPP反対、学校給食に地場産を、安全・安心な食料」などを掲げ、女性ならではの視点をいかした活動に取り組み、地域の活性化にがんばっていきたいと思っています。
(新聞「農民」2011.9.5付)
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