核と人類は共存できない第57回日本母親大会 in 広島青い空を次の世代に引き継ごう第57回日本母親大会が7月30、31の両日、広島市で開かれ、全国からのべ1万5000人のお母さんが集いました。母親大会の原点は、「核兵器と戦争をなくそう」という平和への願いです。被爆地、広島で開かれた今年の大会には、東日本大震災で被災した岩手、宮城のお母さんたち、そして原発事故の被害に苦しむ福島県からも100人が参加。「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・フクシマ」「核と人類は共存できない」という熱い思いあふれる大会となりました。
全体会反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんが、「貧困なくし、人間らしく生きられる社会をつくる」をテーマに講演。「人間らしく生きられる社会を『求める』気持ちが、そういう社会を『つくる』ことにつながる」と訴えました。歌手のクミコさんが、「原爆の子」像のモデルにもなった被爆者の佐々木偵子さんをしのんだ歌「INORI〜祈り」を熱唱しました。 「運動の交流」には兵庫県農民連女性部の秋山佐登子さんと、愛媛県農民連女性部のお母さんたちが登壇。「みなさん、一緒にTPPに絶対参加させない運動を広げていきましょう!」と訴え、会場からひときわ大きな拍手が送られました。 また9歳と4歳の子どもを連れて登壇した福島市の町田理恵子さんは、被ばくの不安に揺れる福島の現状を語りながらも、「私は子どもを守りながら、福島で生きていきたい。青い空を次の世代に引き継ぐために、ご一緒にがんばりましょう」と涙ながらに訴え、会場のお母さんたちも目を赤くしながら、精いっぱいの拍手で応えました。 1日目の夜には、農村のお母さんの交流会が開かれ、物産展などで協力してくれた農民連の中国ブロックの男性も加わって、にぎやかに交流しました。
TPP参加反対、食糧守ろう分科会2日目は47のテーマに分かれて分科会やシンポジウムが開かれました。「どうなる?どうする?揺らぐ日本の食」の分科会は、600人の会場が満席となり、立ち見も出る大人気。パネリストには、JA庄原理事の山本一守さん、放射線防護学が専門の日本大学講師の野口邦和さん、農民連事務局長の笹渡義夫さんが登場。笹渡さんは「持続可能な社会と原発は絶対相いれない。農山漁村が自然エネルギーの宝庫であることに着目してこそ、食料自給率と自然エネルギーの抜本的強化ができる。日本の社会と食糧を破滅に追い込むTPP参加に反対し、食糧主権を確立しよう」と呼びかけました。
(新聞「農民」2011.8.15付)
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[2011年8月]
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