旬の味
勉強から解放された子どもたちの喜びが、公園や広場、畑で主役となって戯れている。おとなたちとのふれあいを通じて、知らず知らずに社会へと踏み出し、自主をはぐくむ貴重な時間だったのだと、年老いて気づかされている▼この夏、無邪気で甲高い子どもたちの声が福島から消えた。原発事故は子どもたちに、どんなにつらい仕打ちをしているのか▼そして、国が押し付けた「特定避難勧奨地点」が地域を分断している。年間被ばく線量20ミリシーベルトをめぐって大きく揺れ、指定が受けられる世帯とはずされる世帯が生じ、支援の内容に格差がつけられてしまう▼このままでは終わらせない。混乱のなかでも、汚染地の復興再生をめざす力づよい動きが芽生えている。小学生を持つ親たちは、「すべての子どもたちに避難の選択ができるように」と、市や県、国に要望している▼地域が一丸となって、東電や国に補償と除染を求めて抗議行動を行った。人災は福島で終わりにしたい。「脱原発」に思いをはせて。 (啓)
(新聞「農民」2011.8.8付)
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[2011年8月]
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