豊岡市(兵庫)が東京・都心に
アンテナショップをオープン
コウノトリ育むお米をアピール
兵庫県豊岡市は7月7日、東京・秋葉原で、市の産業や観光をアピールする「豊岡エキシビション2011」を開きました。
第1部のプレゼンテーションでは、中貝宗治市長が、小さな世界都市の実現に向けた取り組みを報告。コウノトリの野生化について、(1)コウノトリとの約束(2)野生生物の保護への世界的な貢献(3)豊かな環境の創造―の3つのねらいを紹介し、「コウノトリ育(はぐく)む農法の普及で、水稲の作付面積が増え、野生復帰に大いに貢献している」と述べました。
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アンテナショップのオープン式典でテープカットする中貝市長(左から2人目) |
豊岡市民4人による放談では、豊岡の魅力を生の声で伝えました。NPOコウノトリ湿地ネット代表の佐竹節夫さんは、コウノトリのえさ場となる湿地の保全・再生・創造について報告。城崎温泉の旅館「但馬屋」女将(おかみ)、柴田美鈴さんは、浴衣をテーマにしたイベントなどで情報を発信し、「いつでも人を引きつける温泉であり続けたい」と語りました。出石観光ガイドの堀川妙子さんは、観光客の関心に合わせた解説に努め、観光PRに力を入れています。
農民連にも出荷している豊岡エコファーマーズ所属の米農家、根岸謙次さんは「生きものの生態にあわせ、コウノトリと人とが田んぼで共生するのがコウノトリ育む農法だ」と紹介し、 「ここ4、5年で田んぼの生きものが100倍、1000倍、場所によっては1万倍に増えている」と述べました。
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豊岡の米をアピールする根岸さん(右) |
さらに、「コウノトリが田んぼに舞い降りてくることは、生き物が増え、まるでコウノトリが私たちの取り組みを評価してくれているかのようだ」と語りました。
第2部では、豊岡の特産物の試食やものづくりの紹介など、交流会で親ぼくを深めました。
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翌8日には、東京・有楽町の東京交通会館に豊岡市のアンテナショップ「コウノトリの恵み豊岡」がオープンし、中貝市長らがテープカットを行いました。
(新聞「農民」2011.8.8付)
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