農のこころ丸山美沙夫
穂孕(ほばら)みの風をゆたかに最上川 中野 一灯 俳誌『伊吹嶺(いぶきね)』から。幼穂形成期の稲茎をカッターで削いてみると、すでに瑞々しい穂が形づくられている。その茎がふくらみはじめた頃を「穂孕み」と言う。その一株を握ってみると弾力が手触りで感じられる。もうまもなく出穂を迎える。この作は、最上川周辺の稲作地帯を渡りゆく風に、農びとの深い思いも伝わる。
(新聞「農民」2011.8.8付)
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[2011年8月]
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