全国でピンチ
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関連/安全な原木の供給を国は保障してほしい /米屋さんと生産者をつなぐ交流会 |
林野庁は、キノコ原木への影響を調べるために、東北・関東の9県40カ所でサンプリング調査を行っていますが、中間結果が出るのが9月初旬、最終結果は来年3月になる見込みです。これではシイタケ生産者にとって、出荷に大きな影響がでます。
農民連は7月1日の農水省交渉で、シイタケ原木の問題を取り上げ、(1)福島産に替わる原木の確保(2)国の出荷制限指示や放射性物質の検出により出荷不能となったり、風評被害が発生した場合には国と東電が賠償すること(3)価格が高騰した分を国と東電で補償すること―を求めています。
7月19、28両日には、和歌山県紀の川市の紀ノ川農協で、奈良、和歌山、大阪、三重の各府県から原木シイタケの生産者ら13人が集まり、「原発事故問題・原木シイタケ生産者連絡会」(代表世話人・車谷年秋さん=奈良県吉野町=、事務局は奈良県農民連)を結成しました。安全でおいしい原木シイタケを作り続けるために、原発事故問題の情報交換と対策を講じていくことが目的です。当面は、原木の調達・確保と東電に対する損害賠償の準備を行うことにしています。8月10日には、農水省と東電本社との交渉を行うことを決めました。
キノコ、シイタケへの放射能の影響も深刻です。農水省は7月19日現在、福島県内16市町村で生産される露地栽培用原木シイタケと3市町の施設栽培用の原木シイタケを出荷制限しています。
昔ながらのクヌギやナラの原木にシイタケ菌を打ち込んで(植菌)、1年以上の時間をかけて、自然の中で菌をまん延させて、ほだ木を作ります。
国産の原木で栽培される「原木シイタケ」は、安全で健康にもよく、クヌギやナラの木を使うことで、森林の新陳代謝を促し、活力を高め、それが空気と水、環境を守ることにつながっているのです。
シイタケ原木を前に井上順一さん(中央) |
私も品質や規格に優れた東北地方の原木を使用しています。毎年、2月から3月までに植菌をします。今回の原発事故による放射能汚染に関して、林野庁が来年3月に、サンプリング調査の最終結果を出すというのでは、植菌作業が終わっており、結果次第では、ほだ木が使用不可になるおそれがあります。せめて原木の伐採時期の10月までには、安全なシイタケ原木の基準を作ったうえで、必要な量の原木供給に努めていただきたい。
安全な原木の搬出が困難で、価格が上昇するようなことがあれば、これを国で保障していただく方向でなければ、原木シイタケ農家は、廃業することになると危ぐしています。
全国の林家のみなさんのなかで、安全なシイタケ原木をお持ちの方は、ぜひ原木の提供をお願いします。
米屋さんと生産者をつなぐ交流会 |
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東京 会場 |
8月21日(日)午後2時〜講演「放射能汚染と食物」(生井兵治)、その後交流会 |
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会 場 | 東京・文京区民センター3階会議室(地下鉄三田線、大江戸線「春日駅」徒歩0分、または丸ノ内線、南北線「後楽園駅」徒歩5分) | |
参 加 費 |
無料 | |
申し込み | 農民連ふるさとネット Tel 03(3590)1337 Fax 03(3590)9524 | |
大阪 会場 |
8月28日(日)午後2時〜(交流会)、5時〜(懇親会) | |
会 場 | 大阪市都島区・大阪リバーサイドホテル(JR環状線「桜ノ宮駅」西口から徒歩2分) | |
参 加 費 | 無料、ただし懇親会は3000円 | |
申し込み | 農民連近畿米ネット Tel 06(6965)2900 Fax 06(6965)2901 |
[2011年8月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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