「農民」記事データベース20110718-981-17

旬の味


 梅雨の終わりが近いのを肌で感じながら、3カ月予報とにらめっこしている。父は日に何度もバケツを片手に鶏に水をやり、姉はインターネットでミストの出る扇風機を熱心に探している。人間用ではなく牛用に。人間は今年も扇風機だけで夏を乗り切るつもりでいる▼いくら信州とはいえ愛知県境、天竜川を渡ればミカンも育つ。暑さに弱い鶏たちには厳しい季節だ。気温が上がれば産卵率も落ち、鶏にとっても人間にとっても良いことはない。遮光シートを張ったり水をまいたり、換気窓を開けたり閉めたりと、お金を掛けられない代わりにできる限り手は掛けてやりたい▼中部電力が節電要請を出すなか、最近増えたのが太陽光発電のセールス。「家にはもう載っているんです」と言うと、残念そうに電話を切る。太陽光パネルを設置したころは、今より電気の買い取り価格も低く、元がとれるまで随分かかると言われたけれど、今は自分たちのためだけではなく、設置しておいて本当によかったと、心から思っている。

(よ)

(新聞「農民」2011.7.18付)
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2011年7月

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