「農民」記事データベース20110711-980-11

旬の味


 「ホットスポット」という聞きなれない言葉が出てきた。放射線量がそこの地点だけ異常に高いところで、国が「特定避難勧奨地点」として福島県伊達市の113世帯を指定した。避難するかどうかは住民の判断だという▼福島市内の小学校で1年生を担任している教師がいる。新学期が始まってから、子どもたちを放射能汚染からどう守っていくのか、先生方や保護者と話し合う毎日だという。楽しみにしていた遠足も運動会もプールも、屋外の活動はすべて中止になった▼校庭の表土が取り払われて徐染されたが、この暑さの中、校庭で遊ぶ子どもたちはマスクをして長袖長ズボン。しかも親の同意が得られないから、外に出る子は4割にも満たない▼いつまでこんな学校生活が続くのか。その学校では、夏休みにほとんどの子どもたちが福島を離れる。その避難先を親たちは懸命に探しているという。「原発はいやだ」―いまフクシマで何が起こっているのか、その事実を伝えていくことが「原発ゼロ」へと繋(つな)がる。

(あ)

(新聞「農民」2011.7.11付)
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2011年7月

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