「農民」記事データベース20110711-980-09

新潟県内の
長野県北部地震被災地を視察

県連役員6人


十日町市松之山、津南町

地滑りで住宅崩落作付け不能の田んぼも

 新潟県農民連は6月22日、県連役員6人で長野県北部地震による新潟県内の被災地を視察しました。あまり報道されていませんが、東日本大震災の翌日、3月12日早朝に起きた長野県北部地震では、震源地の栄村に隣接する新潟県内でも大きな被害を受けました。

 十日町市松之山地区では、会員の高橋英一さん(76)の住宅が地すべりで全壊。隣の住宅は幅100メートルの山地ごと50メートルも谷に滑り落ちました。家族全員が無事だったのは運が良かったからとのことですが、高橋さんは集落の近くにある教員住宅で避難生活をしています。道路や電気、水道は寸断され、生活再建はできず、移転を余儀なくされました。がけが崩れたり、水田が崩落して作付けができないところもあります。この被災地は、激甚災害に指定されました。

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地すべりで崩落した高橋さんの自宅

 津南町では、12年ほど前に国の基盤整備事業で完成した田んぼの畦(あぜ)が、5メートル下に崩壊したところが何カ所もありました。表面からはわかりにくいのですが、地震によって畦の内部に亀裂が入り、代かき用水を入れたところが崩落したとのことです。ほかにも田んぼの土が部分的に下がったために、一部で田植えができない田んぼもあちこちに見られました。

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くずれた畦(津南町)

 地震による崩落や田んぼの陥没などで、松之山地区では約10ヘクタール、津南町ではおよそ30〜40ヘクタールの田んぼが作付け不能と見られています。

 住民の生活、農地などに多大な被害を及ぼした長野北部地震。被災者や農家の負担なしで生活や農地を復旧させていかなければなりません。

(農民連にいがた県央センター 鶴巻純一)

(新聞「農民」2011.7.11付)
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2011年7月

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