田植え無事終える
宮城農民連 鈴木弥弘事務局長
全壊自宅の復旧そこそこ
営農相談や支援に奔走
宮城農民連の鈴木弥弘事務局長は、3月11日の大震災で自宅が全壊し、その後の余震でも被害が続きました。しかし鈴木さんは、自宅の片付けや復旧もそこそこに、連日のように、ボランティアに駆けつけてきた全国の仲間とともに、米や野菜、生活用品などの支援物資を持って、津波で大きな被害を受けた東松島市や石巻市、南三陸町、女川町などで炊き出しなどの支援を行い、農業再開に向けた営農相談にのってきました。
震災から2カ月半余りがすぎ、支援に忙しかった鈴木さんも、ようやく田植えの時期を迎えました。ところが、「見ただけではわからなかったが、代掻(か)きをしてみたら用排水路がメタメタ。沈下したり浮き上がったり、パイプのつなぎから水が漏れたりと、いつものように水をはることができず、苦労の連続だった」と鈴木さん。
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“震災に負けないゾ!”―田植え機で作業する鈴木事務局長 |
それでも5月28日、4・5ヘクタールの田植えを無事終えることができました。「今年は例年よりかなり遅れた田植えになってしまい、収穫もいつもの年より落ちるだろう。でも、“作ってこそ農民”だ」と、日焼けした鈴木さんの顔は誇らしげでした。
(新聞「農民」2011.6.13付)
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