地球のことを考えて行動する日アースデイ東京2011
震災、エネルギー、環境をテーマにメッセージ発信地球のことを考えて行動する日、「アースデイ東京2011」が4月23、24の両日、東京・代々木公園で開かれ、2日間で10万人が参加しました。今年のテーマは「ふんばれ日本、かわらなきゃ未来」。東日本大震災を経験し、新しいエネルギーのあり方や環境問題へのメッセージを発信しました。今回のイベントについて、実行委員会事務局の小川暁平さんは「大震災を受け、会場内の各所に義援金受け付けコーナーを設置したほか、震災アクションブースも設けました。会場内は100%自然エネルギーで賄い、ステージは使用済み天ぷら油の自家発電で運営しました」と語ります。 同ブースでは、「天ぷらバスで行く! 週末ボランティア・アクション」として、宮城県石巻市への支援ボランティアを募り、希望者は熱心に説明に耳を傾けていました。 廃食油のリサイクルコーナーでは、eco(エコ)ディネーターの慎明男さんが「家庭で使用された食用油を回収して、バイオディーゼル燃料にリサイクルされるほか、ボイラー燃料や石けんの原料として利用されます。資源の節約やゴミの減量化にも役立ちます」と効果を説明しました。
今年は国際森林年。「日本の森を考え、行動するきっかけに」と設けられたのは、フォレスト・キッチンです。シカ肉を使ったハンバーガーやキーマカレーなどのメニューが、参加者の空腹を満たしていました。 メーンステージには、多彩なアーティストやタレント、環境活動家らがコンサートやトークショーを繰り広げ、原発、自然エネルギー、環境問題など幅広いテーマで参加者と交流しました。
被災農地の復旧は…震災で陥没した水田の復旧は夢ではない福島県の浜通り地方をはじめ、三陸海岸沿いの水田で、陥没して水がたまって田植えができないという話を聞きます。この復旧を国費でやるのは当然ですが、もし「そんなことを要求しても無理ではないか」と思っている農家がいるかもしれません。
新潟平野では巨大ポンプで湿田から乾田へ新潟県の水田はかつて腰までつかって田植えをし、稲刈りには舟で稲束を運び出したところも少なくなかったという話を聞きました。新潟平野の水田は極端な言い方をすると、海の上に浮いているようなものだったのです。それほどの新潟平野はいま、転作として畑作物がいたるところで見られるほど、乾田になっています。 それは、国の援助で暗きょ排水した水を強力なポンプで信濃川に出してしまうという、ちょっと考えられないような事実があります。 このポンプは毎秒60トンも排水できるというもので、能登半島で雨が降り出すと、このポンプが始動する仕組みだという。平野全部が沼地のようなところが今では全部乾田になっているのです。
農地の復旧をあきらめることはない新潟県のこの実情を知れば、今度の大震災に限らず、ほんとうにやる気なら、全国の半湿田も乾田にして二毛作や転作を容易にして自給率を高めることは夢ではないでしょう。まして、今度の大震災のように、放射能汚染も加わった三重苦のもとで、国が新潟県でやったように国の力で復旧することぐらい当然のことでしょう。 一度、新潟県の排水事業をご覧になってはいかがでしょうか。 (小林節夫)
(新聞「農民」2011.5.23付)
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[2011年5月]
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