「農民」記事データベース20110516-972-03

樽川美津代さん 涙ながらの訴え

うちのとうさんは
東電に抗議するため命を絶った

1日も早く原発事故を止めてほしい


決起集会での発言

 うちのとうさんは、東電に抗議するため命を絶ったと思っています。地震の後は元気に後片付けをしていましたが、原発が爆発したというテレビを見てから、「もう福島の農業は終わりだ」とすごく落ち込んでいました。とうさんは日ごろから「被爆国の日本がなんで原発やってんだ」「反対しているのは共産党だけだ」と言っていました。広島にも行って勉強もしていました。

 一番心配なのは、子どもや若い人です。孫も外に出て遊べないし、学校に行くにはマスクははずせないし、洗濯物や布団も外に干せません。やっぱり子どもは外で元気に遊んでほしいです。

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亡夫の遺影を抱く樽川美津代さん(右)

 何もしないと頭がおかしくなってしまうので、野菜のタネを植えたりしていますが、本当に売れるのか、食べてもらっていいのか、半信半疑で作っています。もうつらいです。

 1日も早く原発事故を止めてください。その気持ちでいっぱいです。

(新聞「農民」2011.5.16付)
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2011年5月

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