「農民」記事データベース20110418-969-07

三陸に救援物資届けたい

“がんばる”“本当にありがとう”

関連/大震災救援募金 受けつけています


岩手県農民連
女性部が支援活動

画像 岩手県農民連女性部の7人は3月30日、陸前高田市に支援に入り、車2台で250キログラム以上の物資を5カ所に届けて回りました。

 テレビで見ているはずなのに、実際に目の当たりにする現地の光景はまったく違いました。線路も、田畑も、家の中も、がれきの山となっていて、言葉が見当たりません。家が建ち並んでいたであろう所には何もなく、道路も両側から押し寄せてきた波でなくなり、海のそばに残っていた家は、別の場所から流れてきたのだそうです。斜面では30メートルを超えていたと思われる津波は、高台に避難していた人をも、背後から襲って飲み込んでいきました。

 津波から命守る “津波てんでんこ”

 女性部員の伊東庚子さん(大東町)が、ホヤの加工をしている熊谷さんと涙の再会をしました。熊谷さんは「台風の被害からやっと立ち直った矢先だった。大型冷蔵庫4台に加工済みの商品がぎっしり入っていたが、冷蔵庫も加工場も家もすべて失った。でもみんな同じだから、がんばる。本当にありがとう」と、涙ながらに喜んでくれました。熊谷さんは、日本共産党の大坪涼子市議と避難所で奮闘しています。ここでは電気が復旧したので、洗濯機がほしいとの要望があり、4月1日に4台送ることができました。

 三陸沿岸では、これまでの津波の経験から“津波てんでんこ”という申し合わせがあるそうです。つまり津波の時は、まず自分の命を守るために、それぞれが、「てんでんこ」(てんで)に逃げるということだそうです。しかし今回の津波では、ヘルパーの人は担当している高齢者を回っている間に、高齢者がいる家庭では高齢者と一緒に逃げる間に、次々に津波にのまれていきました。

 現地の要望よく聞き支援続ける

 4月7日には「青空0円市」をしました。「市」といっても、無料で被災者の皆さんの必要な物を持っていってもらう「なんでも市」です。あわせてけんちん汁と温かい牛乳も配りました。またこの日は、まだ電気が復旧していない広田湾の地域を3カ所まわり、野菜、卵、果物、衣類や下着、絵本、その他たくさんの物を支援して、たいへん喜ばれました。

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たいへん喜ばれた「青空0円市」

 被災地では、日一日と要望が変わっていきます。私たち女性部では、被災者の皆さんの声を聞きながら、引き続き支援に入っていくことにしています。

(岩手県農民連女性部 久保田みき子)


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口座名義  農民連災害対策本部

(新聞「農民」2011.4.18付)
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2011年4月

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