「農民」記事データベース20110418-969-03

東都生協 農民連食品分析センター
放射性物質検査で協力

関連/簡易な放射能検査スタート


 東都生協は、正確な放射能数値を測定できるゲルマニウム半導体検出器を備えている唯一の生協で、NHKでも放映されました。茨城県東海村で1999年に起こった放射能臨界事故で本領を発揮し、今回の福島第一原発事故でも生産者の野菜を検査し、正確な情報提供と風評被害の防止に活躍しています。

 一方、農民連食品分析センターでは、サーベイメーター(携帯用放射能測定器)を備えていますが、ゲルマニウム半導体検出器による検査結果との整合性の検証が必要でした。

 そこで3月30日に、農民連食品分析センターの八田純人さんと日本販売農業協同組合連合会(日販連)の中塚敏春専務が東都生協に協力を申し入れたところ、「東都生協に農産物を出荷している農民連のために喜んで協力したい」と快諾しました。

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食品分析センターの八田さん(左)と東都生協安全・品質管理部長の新谷喜久夫さん

 4月1日には「JAやさと」から提供された小松菜、きゅうり、レタスを2つの測定器で計測したところ、食品分析センターのサーベイメーターの推定値とほぼ一致。これにより、食品分析センターでも野菜などの放射線量の推定値を出すことが可能となりました。

 今回の原発事故による放射能漏れで、国民の食品への不安が高まり、風評被害が深刻になっています。こうしたなかで、農民連食品分析センターが簡易な測定に加えて、より正確な放射能数値を測定できる機材を配置する準備をはじめたことは、たいへん心強いことです。

 今後、農民連と東都生協の両検査センターが、残留農薬検査を含めて協力関係を確立していくことは、食の安全を守る運動にとっても大きな前進です。


簡易な放射能検査スタート

農民連食品分析センター

 農民連食品分析センターは、簡易検査が可能な機器(NALシンチレーションサーベイメーター)を使って放射能検査を始めます。

 当面、この検査機器で放射能汚染があるかないかを判定します。ある程度の判定が可能であり、汚染しているかいないかの判断には役立てられます。積極的に利用しましょう。

▼判定料金 1検体あたり 3000円(税別)、ただし農民連会員のみ。

▼検体の送り方 (1)必ず分析センターに連絡し、発送日を確認してから送ってください。ヨウ素131は半減期が8日間と短く、判定日によって数値に影響する可能性があります。(2)検体は清潔なポリ袋に1キログラム以上詰め、しっかり締めてください。

(新聞「農民」2011.4.18付)
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2011年4月

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