「農民」記事データベース20110328-966-03

国税通則法改悪・消費税増税反対

3・13重税反対全国統一行動

東京・中央集会

 3月11日、第42回「3・13重税反対全国統一行動」が行われ、全国で約600カ所、約20万人が参加しました。


連帯してたたいかい抜く決意

 中央集会は国会内で開かれ、農民連をはじめ23団体から83人が参加。農民連の吉川利明事務局次長は「農業の赤字分を年金や給料と合算して申告する『損益通算』に対し、税務署が『毎年、赤字では経営とは言えない。趣味の家庭菜園と同じだ』などと言うのは、離農促進ともいえるものであり、断固抗議する。国税通則法改悪反対・消費税増税阻止の運動とともに、TPP(環太平洋連携協定)参加反対のため、みなさんとともに最後までたたかいぬく」と、決意を述べました。


税負担増に悲痛な声
統一行動で次々「TPP反対」も

岡 山

 岡山農民連は3月11日、「重税反対、消費税引き上げ許すな」と、津山市や岡山市など全県で統一行動を行いました。

 確定申告の計算会では「米価の暴落と気象異常による品質低下で、収入が大きく減った」「昨年の3分の1の売り上げしかない」など、悲痛な声が数多く寄せられました。しかし、「昨年、収入がないからと申告しなかったら、国保税が10倍にはねあがった」と、農民組合に戻ってくる人もいて、計算会の会場はどこもにぎわいました。

 統一行動では、どこの会場でも他団体から「TPP参加反対」の声が次々に述べられ、大きな広がりを感じる集会となりました。そして「TPPの学習会をやりたいので、講師をお願いしたい」との要請が、農民連に多数寄せられました。

(岡山県農民連 秦明美)


消費税増税・TPP加入
みんなで声あげ阻止を

茨 城

 茨城・土浦市で行われた集会では、「TPPに加入するな」のノボリ旗を掲げ、「納税者の権利を守れ」「税金の使い方をただせ」などと訴えながら、税務署に向けてデモ行進。農民連の会員を含め約340人が集団申告しました。常陸野農民センターの桜井信雄会長は「菅政権は大企業には法人税を減税して、庶民には消費税を増税しようとしている。みんなで反対しよう」と訴えました。


もっと早く農民連で申告していれば…

奈 良

 昨年は、春の遅霜や高温障害による低米価や果樹の不作が、農家の暮らしを直撃した1年でした。

 県内の米農家の8割は兼業といわれていますが、その多くは、給料や年金からの持ち出しで何とかしのいでいるといった状態です。

 特に、年金生活に入ってから米づくりでがんばっている農家は、天引きされる国保税、介護保険料が大きな負担となっています。税金申告の相談会では、農業の赤字分を申告して国保税が10万円以上安くなり、「もっとはやくから農民連で申告をしていれば良かった」との声も聞かれ、多くの方が入会してくれました。

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奈良・吉野集会で農民連を代表してあいさつする山口隆弘さん

 また、ほかの相談会では、農民連のチラシを見て「大正生まれのおじいちゃんが農業でがんばっていて、昨年は200万円のコンバインを購入した。生活が苦しいので、申告の相談にのってほしい」と参加された方がいました。経費の出し方や農業所得の赤字分を他の所得から差し引けることなどを説明すると、即座に入会してくれました。

 「春の大運動」では、組合員からの紹介で入会された方が多く、農家のつながりの強さを改めて感じました。今後は税金はもちろんのこと、産直やものづくりでもさらに仲間を迎え入れられるよう、集荷場・加工所の増設や朝市・直売所の充実を図っていきたいと思っています。

(奈良県農民連 池田訓章)

(新聞「農民」2011.3.28付)
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2011年3月

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