「農民」記事データベース20110328-966-01

農民連 必死の救援活動

東日本大震災

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温かい食べ物うれしかった

福島県連 会員の安否確認 支援物資届ける

 地震発生から3日目の14日、私たちは全国連から支援に入った吉川利明さん、森谷精さんらとともに相馬市に入り、会員の安否を確認しながら、野菜などの支援物資を届けました。孤立していたある会員は「こうして来てくれるのは農民連だけ。本当にうれしい」と言ってくれ、その言葉にこちらも「泣いちゃいました」。

 その後、会津農民連が2トントラックに米や野菜、毛布などの支援物資を積んで県連事務所に届けてくれました。また、全国連の要請を受けて、いわき市にある小名浜協同病院に「支援物資運送車」のステッカーを貼り、高速道路を使って、米や野菜を届けました。

 県連では、支援物資の倉庫を探していましたが、JA新ふくしまに要請すると、専務が即座に「南福島営農センターの倉庫を貸す」と快諾してくれました。また燃油不足を解消するため、「緊急通行車両の確認手続き」を行った結果、5台の車が指定されました。

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あったかい野菜汁に、“農民連さん、ありがとう”(避難所になっている福島明成高校)

 17日には、県連事務所近くの福島明成高校で、南相馬市などから避難している160人、大森小学校30人、市の信夫支所70人分の炊き出しを行いました。あったかい野菜汁に、「地震後、温かい食べ物を口にするのは初めて。それまでは、パンやおむすび、水しか口にしていなかった」「本当においしかった」と喜びの声。次々におかわりし、ある幼稚園児は一人で4杯もおかわりするなど、あっという間になくなりました。

(福島県農民連 根本敬)


宮城・坂総合病院

自家発電・地下水 被災者救う
物資不足で診療は深刻
厳しい制約おして避難所へも

 地震発生の翌日、全日本民医連(藤末衛会長)の医療スタッフとともに宮城県塩釜市にある坂総合病院に入りました。

 周辺は津波で甚大な被害を受け、電気・水道・電話などのライフラインは停止し、自治体の機能も停滞を余儀なくされています。高台にある坂総合病院は、幸いにも患者や職員、施設に深刻な被害はなく、自家発電と地下水で医療機能を維持し、入院患者の治療を続けながら被災者を受け入れ、近在の避難所へ医療チームを派遣しています。

 「今回の災害は津波が中心なので、救助活動が進むにつれて徐々に患者が増えています」と副院長の福岡眞哉さん。水につかっていたために低体温症になった人が救急車で運ばれてきます。自宅で人工呼吸器を使っていた患者が停電のために駆け込んでくる例も多いと言います。

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津波で甚大な被害をうけた塩釜市内

 懸命の診療活動が続くなか、物資不足は深刻です。非常電源をまかなう重油も備蓄は数日分。避難所へ支援に出向くにも、車の燃料に厳しい制約があります。食料や医薬品も綱渡りで、入院患者の給食はなんとかつないでいますが、スタッフは3食ともおにぎり1個ずつという状況です。

 病院側から「米と野菜を緊急に送ってほしい」という農民連への熱い期待に応え、山形県連の第1便(米1トン、野菜・果物500キロなど)が15日、到着しました。その後も、農産物を満載したトラックが続々と東北に向かっています。

(農民連本部 町田常高)


義援金への協力呼びかけます
▼振込口座 ゆうちょ銀行 総合口座 口座番号 10030―61671711 口座名 農民連災害対策本部


 おわび ガソリン不足や道路事情などにより、新聞「農民」をお届けできない地域が出ています。一日も早く正常にお届けできるよう全力をあげています。おわびし、ご理解をよろしくお願いします。
新聞「農民」編集部
(新聞「農民」2011.3.28付)
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2011年3月

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