「農民」記事データベース20110321-965-01

東日本大震災

巨大地震、大津波
人・家・農地のむ

原発で爆発

関連/ビア・カンペシーナからのメッセージ


農民連地震対策救援隊現地へ

周辺農民連ただちに救援物資届ける

 3月11日に東日本を襲った巨大地震と大津波。発生から時間がたつとともに被害は広がり、死者・行方不明者数は2万人を超え、連絡のとれない人もいぜんとして多数にのぼっています。町ごと壊滅的な被害をうけ、孤立している集落や「SOS」と校庭に書いて救いの手を待っている避難所もあります。

 また、原子力発電所で「炉心溶融」が起こるというきわめて危険な状況が発生し、20万人を超える住民が広範囲な避難を強いられています。電気や水などライフラインが寸断され、食料も行き届いていません。一刻も早い人命救助と救援が求められています。

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大津波で壊滅的な被害をうけた福島県南相馬市(撮影=根本敬さん)

 農民連・地震対策本部の吉川利明事務局次長とふるさとネットワークの森谷精事務局長は12日夜、浜通り地方を中心にじん大な被害が広がっている福島県に車で向かいました。大渋滞の国道4号を北上し、不眠で翌朝に福島市にある県連事務所に到着。救援対策に取り組んでいます。

 また農民連本部の町田常高さんは13日朝、全労連、民医連の10数人とともに、宮城県塩釜市にある坂総合病院に向かいました。

 福島・浜通り農産物供給センターの中井信也事務局長は、原発トラブルの不安が広がるなか、会員の安否確認に全力をあげています。福島県農民連は12日、根本敬事務局長らが各地の避難所で炊き出しが求められていることから、豚汁の食材を持って南相馬市に入りました。南相馬市に住む福島県連会長の亀田俊英さんは「津波で家もトラクターも米倉庫も流された。田畑はゴミの山で塩分を除去しないと作付けできない。当分無理だ」と話しています。山形・庄内農民連の菅井巌事務局長らは13日、宮城県に入り、被災した宮城県連の鈴木弥弘事務局長を見舞うとともに、米などの支援物資を届けました。

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南相馬市の避難所(浮船文化会館)で被災者に豚汁を配る農民連の人たち

 農民連・地震対策本部には、地震発生直後から見舞いや被災地を心配する電話が殺到しています。被災地からは「至急、米や野菜、果物など救援物資を送ってほしい」という悲鳴が届いています。対策本部では、ガソリンスタンドが機能停止するなか、救援物資の搬送に全力をあげています。


ビア・カンペシーナからのメッセージ

 農民連の仲間と日本のすべての国民のみなさん

 私たちは、日本に巨大な被害を与えた地震と津波のニュースに衝撃を受けています。

 この火急の時に、ビア・カンペシーナ全体の名において、私たちはあなたたちにお見舞いと連帯の気持ちをお伝えします。私たちの多くが、それぞれの国で破壊的な自然災害に遭遇し、その打撃と苦難の大きさを知っています。

 この苦難を打開するために、いまこそ友情を強め、私たちのコミュニティーと私たちの組織、そして世界中の仲間との連帯感に満ちた関係を強める時です。

 私たちは連帯感をもって、あなたたちと一緒にいます。

2011年3月12日 ビア・カンペシーナ国際調整委員会責任者、ヘンリー・サラギ(インドネシア)

(新聞「農民」2011.3.21付)
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2011年3月

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