「農民」記事データベース20110314-964-06

農のこころ

丸山美沙夫


 春耕や鍬一振りの余力あり

          矢島美智子

 俳誌『雉子(きぎす)』から。冬から解放されて、早々に畑に出て行く農家の主婦たち。春野菜などの蒔き付けを準備する耕しである。耕運機など機械作業による本格的な農耕は男手に任せるとして、その先手を打つのはこの女性たちの意気ごみのようだ。「鍬一振り」に見せる姿の力づよさ、逞しさが伝わってくる一句である。

(新聞「農民」2011.3.14付)
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2011年3月

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