「農民」記事データベース20110314-964-05

温暖化防止へ実効ある政策を

公害地球懇がCOP16報告集会


画像 公害・地球環境問題懇談会は、2月19日、東京都内で、COP16(昨年12月にメキシコ・カンクンで開催された国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議)の報告集会を開きました。

 CASA(地球環境と大気汚染を考える全国市民の会)専務理事の早川光俊さんが基調報告。

 日本政府がCOP16で代替案を示さないまま、京都議定書を拒否する発言をし、世界から大きな批判を浴びたことを紹介。その姿勢の裏には、温暖化対策の強化に反対する電力会社や鉄鋼業などの強い圧力があることを指摘しました。


農民連の真嶋副会長
「TPP」で特別報告

 特別報告として、農民連の真嶋良孝副会長が「TPPでどうなる? 食糧と農業、地球環境」をテーマに報告しました。

 真嶋さんは、TPP参加によって日本の食料自給率が13%まで下がり、350万人が失業すると農水省が試算していることに触れて、TPP参加と農業は両立しないと強調。中山間地域の農業も壊滅的打撃を受け、地方経済、ひいては国土維持もできなくなると警鐘を鳴らしました。またオーストラリアやロシアなど輸出大国での干ばつや水害などが引き金になって、昨年秋以降、穀物価格が高騰していることを示し、気候変動と自然災害を関連付ける新たな研究成果が発表されていることを紹介しました。

 最後に、「温暖化防止のための先進国の責任を果たす国際合意と、大口排出源の削減義務化など実効ある国内政策を求めるアピール」を採択し、閉会しました。

(新聞「農民」2011.3.14付)
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2011年3月

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