「農民」記事データベース20110214-960-13

旬の味


 高層ビルに象徴される都会の危うい文明にくらべ、農山漁村には、目には見えないけれど、命へのやさしさがひっそりと残っている。農山漁村は都会をいやしこそすれ、荒らしたことなどない▼いまTPPは、その農山漁村を根本から破壊しようとしている。そんな時、下手でもいいから一言でも一行でもいいから叫びをあげようではないか。もの言わぬ農民ではなく、「バカヤロウ!」だけでもいいから、ものを言い反旗を掲げようではないか。農の心で農の誇りとやさしさを訴えようではないか。エジプトの人たちの怒りを見て思う▼マスコミは、戦時中のように提灯(ちょうちん)持ちで、異議や批判の意見を載せない。権力や財界を批判してきたジャーナリズム精神はどこへいってしまったのか。報道の自由がなく弾圧された戦時中よりひどい▼こんな時黙っているなら、彼らと同じではないか。新聞「農民」なら「野の叫び」を載せてくれるはずだ。編集部が悲鳴を上げるほど、一言でも一行でも叫びをあげようではないか。

(夫)

(新聞「農民」2011.2.14付)
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2011年2月

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