「農民」記事データベース20101220-954-09

連帯広めTPP阻止必ず

農民連女性部役員の斉藤教子さん

関連/寒さを吹き飛ばすパワーの持主

 韓国・ソウルで行われたG20サミット(主要20カ国・地域首脳会合)対抗行動に、農民連女性部役員の斉藤教子さんが参加し、国際女性フォーラムで発言するなど、積極的に行動しました。


韓国のG20対抗行動
国際フォーラムで発言

 11月10日に行われた「貧困と差別を拡大させるG20サミットに抵抗するための国際女性フォーラム―女性の抵抗とオルターナティブな方法の模索」では、6カ国から8人の女性が発言する予定でしたが、韓国政府は3人の入国を不当にも拒否。やむなくビデオ発言となったジーン・エンリケさん(フィリピン/世界女性行進)をはじめ各国の女性が、新自由主義のもとで進む女性に対する過酷な搾取の実状と、これに反対する力強いたたかいを報告しました。

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“女性の声を聞け!”と訴える各国の女性たち

 私は、日本政府がTPP(環太平洋連携協定)への参加をめざし、日本農業が危機に直面していることを紹介したうえで、「産直や直売所で消費者とつながりを強めたり、農業体験で子どもたちの農業への関心を育て、広い連帯をつくって新自由主義に対抗したい」と、生産者の視点から発言しました。

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雨の中、集会に参加した斉藤さん

 韓国女性農民会(KWPA)のクー・チョムスクさんからも消費者と連帯した運動を進めていることが報告されました。

 12日は、韓国国会内で行われた「女性農民政策に関するフォーラム」に参加。これは、同国の「女性農業者育成法」の5カ年計画に、女性農民の意見を反映するために開かれたものです。KWPAの代表らが、農村女性の地位向上のための具体的な政策提案を行いましたが、子育てや家事、介護などの負担軽減を求める要求は、日本とも共通しています。急増する外国人妻の立場に特別の配慮を求める主張には、現代の韓国農村の事情が強く反映されていました。

 これらの会議の間に、G20サミットに反対する大規模な集会や、雷雨や雹(ひょう)の降る中でデモにも参加。集会では、街頭にステージを設営して音楽を流し、歌や踊りなど、日本の行動と比べてたいへんにぎやかでした。

 また、日本の植民地時代に抵抗運動の活動家を収容した西大門刑務所(現在は博物館)を訪問。拷問の道具など、過酷な弾圧を物語る史料の数々に怒りを覚え、胸が痛みました。

 滞在中、KWPAのみなさんとも交流を深めました。近年の相互訪問で親密さが増していることもあり、今回もたいへん友好的な雰囲気に包まれたものでした。

(農民連女性部 斉藤教子)


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茨城・小美玉市 藤岡典子

(新聞「農民」2010.12.20付)
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2010年12月

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