「農民」記事データベース20101206-952-01

TPP阻止へ
大きなうねりを

 県北農民連の呼びかけがキッカケとなって、11月20日、JA新ふくしま主催の「TPP(環太平洋連携協定)交渉参加反対・農業危機突破決起集会」が福島市で行われました。米価が暴落し、さらにTPPによる関税撤廃という事態に、「いまこそ農民組織が協力し、あらゆる組織に共同を求める集会に」と県北農民連が申し入れ、JA新ふくしまの役員がその場で「わかった。すぐに手を打つ」と応じて集会が開かれました。


福島・県北農民連の呼びかけにこたえ
JA新ふくしまが共同決起集会

画像 澄みわたった秋空に、「TPP参加阻止」「農を守れ」などのムシロ旗、プラカードが映え、約600人が福島駅前の広場に集まりました。午前9時半開会にもかかわらず、8時過ぎには鉢巻きをしめたJA組合員が会場を埋めました。トラクター5台、スピードスプレヤー2台、野菜・果物を満載にした軽トラックが、正面ステージ横に勢ぞろい。農民連と食健連の旗やムシロ旗、のぼりも会場にひるがえりました。

 労組も決意表明

 JA新ふくしまの吾妻雄二組合長が「関税撤廃のTPP交渉は、地域農業を壊滅に追い込む。断固反対する」とあいさつ。JA水稲部会長、福島市消費者団体懇談会の会長、コープふくしま理事長、JA県中央会常務に続いて、県北農民連の大橋芳啓会長が「この集会を主催したJA新ふくしまのみなさんに敬意を表し、TPP阻止のうねりを広げ、地域経済と農業を守り抜こう」と決意を述べました。

 また、労働組合として「TPP交渉参加に反対する声明」を出した福島県労連の斎藤富春議長は「TPPは単に農民だけの問題ではなく、地域経済とそこで働く労働者の暮らしを破壊し、その権利を脅かすもの。この問題を契機に新しい労農同盟を築き、たたかい抜きたい」と表明しました。

 民主党の金子恵美参議院議員がマイクを握ると、「どの面(つら)下げてきた」「どこの党だ。もういっぺん言ってみろ」などのヤジが飛び、金子議員はTPP反対とは一言も口にせず、「ガンバロウ」の唱和をせずに会場を立ち去りました。

 着ぐるみでデモ

画像
怒り爆発のスローガンに市民も大注目!
 集会後、トラクター、スピードスプレヤーを先頭に福島市内をパレード。農民連、食健連の宣伝カーは「米作ってメシくえねぇ」の看板を掲げ、牛やダイコン、ナス、おにぎりの着ぐるみや「前原、米食うな」などのプラカードを掲げ、元気にデモ行進しました。
(福島県農民連 根本敬)


ムシロ旗かかげ行進

岩手県農民連

 国民大運動岩手県実行委員会が主催する「秋の県民大集会 なくせ! 貧困と格差 守れ! 平和・いのち・くらし・雇用・農業」が、11月13日、盛岡市で開催されました。

 集会には400人が参加。アピールウオークでは、作業着姿やミノ、笠をかぶった農民組合の仲間が、ムシロ旗をもって行進しました。

 岩手県農民連の久保田彰孝会長は、「1俵8000円台という米価のもと、追い打ちをかけるような菅内閣のTPP参加表明に、来年からどうしたらいいのかという怒りの声がうずまいている」と訴え、シュプレヒコールをよびかけました。


一関では軽トラ先頭に

 一関市では11月20日、「いわて食・農ネット」と農民連の宣伝行動が行われました。

 午前中は、軽トラパレードが市内を走り、「米価暴落に歯止めをかけろ!」「TPP断固阻止」と市民に訴えました。

 その後、生協店舗の前でTPP反対の宣伝署名行動を行い、多くの買い物客が「安全な地元の農産物がなくなってしまうのは困る」と、すすんで署名をしてくれました。

 宣伝行動には、西磐井農民組合、東磐井農民組合と、「いわて食・農ネット」参加の労働組合から20人以上が参加。地方紙やテレビでも紹介されるなど、おおいに注目を集めました。

(岩手県農民連 岡田現三)

(新聞「農民」2010.12.6付)
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2010年12月

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