素材を生かす
旬のレシピ
日本料理店「一福」
吉松和彦
牡蠣(かき)
いよいよ牡蠣の季節到来です。口の中に広がるクリーミーな旨さ。「海のミルク」と言われる良質なたんぱく質。貧血予防にも最適です。
《牡蠣のてんぷら》
生食用の牡蠣は水を切り、キッチンペーパーなどで水分をよく取っておきます。軽く粉を全体にまぶし、溶いたてんぷら粉につけ、175〜180度の油で揚げます。天つゆもけっこうですが、塩で召し上がると牡蠣の風味が生きます。すだち、レモンを塩に混ぜるとさらに美味です。
《牡蠣の香り炒め》
水気をよく切った牡蠣を用意します。フライパンにサラダ油、またはオリーブオイルを多めにひき、みじん切りのニンニク、鷹の爪(赤唐辛子)を入れてから火にかけます。香りがたってきたら牡蠣を入れ、炒めます。塩、こしょうで味を整え、火を止める直前に細かく刻んだ大葉を入れ、できあがり。そのままでもいいのですが、ゆでたパスタと和えると“牡蠣入りペペロンチーノ”になります。ベーコンやきのこを入れても美味です。
《牡蠣ときのこの春巻き》
シイタケ、シメジ、エンリギなど、お好みのきのこをばらし、油で炒めます。途中で水気を切った牡蠣を入れ、塩と少量のしょうゆを入れ、味付けします。火を止めてから水溶き片栗粉を入れ、とろみを付けます。具材が冷めたら春巻きの皮に包んで揚げます。山椒の粉と塩を混ぜた山椒塩や、カレーパウダーと塩を混ぜたものなどで召し上がってはどうでしょうか。
《焼きシメジの汁》
鶏肉(モモ、ムネ)はそぎ切りして軽く塩をします。20分くらい置いて水気をふき取り、片栗粉を軽くまぶします。シメジはばらし、焼き魚の網、またはグリルなどで焼き目を付けます。もう一度だし汁で煮るので、焼き色が付く程度でよいです。お吸い物(だし汁、塩、しょうゆ)をつくり、沸騰直前に鶏肉を入れ、アクをすくったら焼いたシメジを入れます。火を止める直前に、みつばや水菜、小松菜などお好みの青菜を入れます。柚子の皮や荒挽きの黒こしょうなどを入れると、さらに美味です。
(新聞「農民」2010.10.25付)
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