ビア・カンペシーナの窓
10月16日をアグリビジネスおよび
モンサントに反対する国際行動日にしよう
ビア・カンペシーナがよびかけ
(要旨)
ビア・カンペシーナは9月29日、「10月16日をアグリビジネスおよびモンサントに反対する国際行動日にしよう」との呼びかけ文を発表しました。以下、要旨を紹介します。
ビア・カンペシーナは、日本(名古屋市)で開催される国連のCOP10(生物多様性条約第10回締結国会議)を機会に、また世界食糧デーを記念して、10月16日を、モンサントなど生物多様性と生命を破壊するアグリビジネスを告発する日にしよう呼びかける。
国連が2010年を「国際生物多様性年」と宣言したにもかかわらず、COP10は、これまでに前例のない生物多様性への破壊の真っただ中で開催されようとしている。いま世界では、何千年にもわたり何世代もの農民によって大切に育てられてきた種子や、植物の内部に蓄えられてきた世界遺産を、アグリビジネスが破壊し汚染し私有化して、何千もの植物の種が消滅しつつある現象を見ることができる。1900年以来、推定で90%の種子の多様性が、農民の土地から失われた。また実際に生物多様性を維持しつづけてきた農地の略奪やコミュニティーの移住によって、生物多様性は絶滅の危機にさらされている。
アグリビジネスは、高収量品種や特許、農民の種子を違法とする法律の活用によって、種子の独占化を企てつつある。WTO(世界貿易機関)のような機関によって強化されてきた知的所有権は、自然のものを私的所有物に変えつつある。モンサントは、世界市場で特許をとった種子のほとんど半分を所有し、とくにヨーロッパでは種子会社を買収しつづけており、巨大な上位10社が、世界の種子のほとんどをコントロールしている。
ビア・カンペシーナは、地球の将来は農業の生物多様性を維持し育て、推し進める私たちの能力にかかっていることを知っている。私たち小農は、種子の多様性や文化・伝統の豊かさを発展させることを提言する。種子は世界遺産の一部であり、私的所有ではなく、公的なコミュニティーをベースに活用すべきである。
私たちの対案を推進することを通して、私たちの農場でアグリビジネスに立ち向かうのと同時に、彼らの権利を認めることを拒否しよう。FAO(国連食糧農業機関)、CBD(生物多様性条約)での政治行動を通して彼らに立ち向かおう。
(新聞「農民」2010.10.11付)
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