「農民」記事データベース20101004-943-11

旬の味


 今年の稲刈りは暑かった。米の出来は、同じ地域でも生産者やほ場によって、平年より良かったところと悪かったところと差が出たようだ。良くても悪くても収穫はうれしいものだが、この米価にはがっかりだ▼JAの概算金が1等でも1万円にしかならなかった。回ってくる業者も気持ち上乗せしただけ。昨年は1万2600円だったから、1ヘクタールで約20万円、10ヘクタールだと200万円も減収だ▼今年から始まった米戸別所得補償モデル事業で10アール当たり1万5000円をもらっても、昨年より収入が少ないんじゃ何のタシにもならない。米業者の中には「米もあまっているし、助成金も入るんだから、その分安くても良いよね」と言って、昨年の価格から助成金を差し引いて価格を提示してくるところもある。何のための制度かわからない▼来年度から対象作物を増やすそうだが、どうなるか不安だ。新内閣が発足して農水大臣も代わった。もっと現場の声を取り入れて、農家のためになる制度にしてもらいたい。

(竹)

(新聞「農民」2010.10.4付)
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2010年10月

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